1516/1000 塩田公園(静岡市駿河区)

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塩田(しおだ)公園は、静岡市駿河区の海岸にほど近い低層住宅地の中にある小公園で、No.1514 松風公園から西へ100メートルほど離れたところにあります。
何事もなければNo.1514 と同じように「住宅地の中で古いなりに頑張っている児童公園」という存在になっていたのでしょうが、2011年(平成23年)の東日本大震災が、この公園の運命を大きく動かしました。

その結果が、この津波避難タワーです。

東日本大震災での津波被害を受けて、東海・東南海・南海地震の影響が及ぶ地域では、津波予測や避難計画の見直しが進められました。
地震の条件にもよりますが、駿河区の海岸沿いにあたるこの地区では浸水深3メートル以上の津波に襲われると予測されており、地区内に高いビルも無いことから、公園に避難タワーがつくられた模様です。

普段は立入禁止、地震の揺れに反応して開く鍵が掛かっている、津波避難専用タイプのタワーです。

静岡市の資料によれば、2層構造になっているうちの高い方の避難床高が10メートル、低い方が7メートルで、全部で520人が避難できることになっています。
低い7メートルの避難床でも隣の家の屋根くらいの高さがあるので、安心感もある反面、「こんな高さまで津波がくる可能性があるのか」という怖さもあります。

ただし、現場に掲げられている表示には「ひなん床 海抜11.3m」と記されており、ホームページには地上高、現場では海抜と、表記に揺れがあるようです。こうした防災施設については表記を整えた方が良いと思いました。

それにしても「公園に対してデカイ」というのが印象で、公園面積は672平米、津波避難タワーはそのうちの2/3くらいを占めています。
タワーを建築物と考えると公園内に許される建ぺい率を圧倒的に上回ってしまうのですが、壁がない柱と床・屋根だけの構造なので、建ぺい率に含まれない工作物とみなしていると思われます。

しかし、「架台下屋内使用禁止」と書かれていますので、タワーの床下で遊んだりしてはいけないルールになっているようです。

ここを「屋内」と呼ぶのは難しいようにも思うのですが、そういうルールになっているのなら仕方がありません。
これでは、もはや公園としての役目は終わっているといえるでしょう。もしかすると、タワーの下の部分は、都市公園としては廃止されて、ただの施設用地になっているかも知れません。

タワーから外れたところに砂場は残っていましたが、これだけでは使いみちもなさそうです。
とは言え、こういった施設は、常日頃から地域の人に知られていなければ災害時の避難にも役立たないものなので、例えばコミュニティ花壇や農園など、普段から人々が集まるような仕掛けが必要と感じた塩田公園でした。

(2017年1月訪問)

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