川崎市の臨海部には、戦前から日本鋼管(現・JFEスチール)や浅野セメント(現・デイシイ)などの巨大な工場があり、ここに隣接して労働者の街が形成されてきました。とくに桜本公園がある桜本、隣接の大島、浜町、池上町といった一角には朝鮮半島出身の人が集まったコリアタウンが形成され、今も所々にコリアン風味が垣間見られる下町の住宅地といった風景になっています。
そんな桜本の桜本公園ですが、園内にはとくにコリアン風味はありません。
敷地は通りに面して小さな間口が開き、奥に入るとガバッと広くなるという旗竿型の形状をしています。ただし、奥の方は行き止まりではなく、人ひとり通れるだけの路地に抜けることもできるようになっています。
奥の方の旗部は、住宅や工場に囲まれているものの、それほど閉鎖的な雰囲気ではありません。
広場を中心において、竿と旗の繋ぎ目部分に広場を取って、旗部の半分くらいは遊具広場仕立てになっています。
遊具は、ブランコ、滑り台、砂場という「児童公園三種の神器」に加えて、ジャングルジム系統が充実しています。
まずオーソドックスな凸型のジャングルジム。
フレームは濃い茶系、継ぎ手は黄色に塗り分けられ、メリハリの効いた配色になっています。
続いて飛行機型のジャングルジム。
座席に座って操縦することもできますし、主翼は雲梯になっています。
最後尾から脱出シュートのようなパイプ式滑り台が出ているほか、尾翼も小さな雲梯のようになっています。しかし中間の棒が少なすぎるので、雲梯ではなくよじ登ったりぶら下がったりして遊ぶパーツなのかと思います。
そしてもう一つ、球形のジャングルジムとラダー遊具が組み合わさった遊具。なんとなくビンゴマシーンを思い浮かべるデザインです。
ほかではあまり見たことがない形状ですが、登ったり下りたりだけではなく、高鬼でも人気が出そうです。
道の奥に隠れているのがもったいない桜本公園でした。
(2017年1月訪問)
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