日本の都市公園は約10万ヵ所。その1/100なら行けるだろうと思って始めた覚え書きですが、1000ヵ所を超えても続いています。揺れる動物も集めています。

2014年7月30日

744/1000 御蔵北公園(神戸市長田区)

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長田区役所の南側にあたる御蔵通5・6丁目地区は、阪神・淡路大震災以前には家内制の小さな工場が多く住・商・工が混じる密集市街地だったのですが、地震による火災の被害が極めて大きく、町全体の7割以上が全焼、残る建物も全半壊という壊滅的な状況となりました。
その後、復興区画整理によって御蔵南、御蔵北の2つの公園ができました。今日はそのうちの御蔵北(みくらきた)公園です。

2つの公園は同じコミュニティ道路に面して50メートルほどしか離れていないため、2つで1つとなるよう、大まかな機能分担が図られています。
御蔵北は幼児~低学年くらいの遊び、成人の健康運動、そして慰霊の場・震災を記念する場としての役割をおもに担っています。

こちらが、慰霊碑は入っていませんが公園のほぼ全景。

遊具は複合遊具が1基と揺れる動物くらいで、広場も変形的に土と芝生にわかれているため、小学生がガンガン走り回って遊ぶような構造にはなっていません。

健康器具は、足つぼ踏み、腰ひねりなど、標準的なものが数基。
どちらかと言えば成人よりも子供が遊び道具に使っている雰囲気です。

震災の慰霊碑は、コンクリート造で特徴的な形をしています。
実際の工事に地元の皆さんが参加して作ったものだそうで、地下にはタイムカプセルも埋まっており、色々な思いが詰まっています。
なお慰霊碑に書かれた「御菅地区」は、御蔵通と隣の菅原通をあわせた地区名です。

●阪神・淡路大震災 御菅地区慰霊碑
1995年1月17日午前5時46分、大地震が起きた。
此処で亡くなられた127名の合同位牌を当日の地図を刻んだ中央の石の下に埋めた。
天井の星座は亡くなられた人々を示し、地図に合わせるとその場所を表す。
御蔵通5・6丁目町づくり協議会が之を建てた。
2001年1月14日

こちらが説明書きにある地図ですが、訪れた日は曇っていたので、天井から差し込む光は見ることができませんでした。
しかし、天井の穴(星座)を通して差し込む光によって犠牲者が亡くなられた場所がわかるという説明ですが、何日の、何時ごろの光が良いのでしょうか。本来なら震災発生の日時が妥当なところでしょうが、冬の早朝なので日が出ていないし...

また、地元の皆さんも気にしているとは思いますが、鉄筋からかほかの鉄部からか、錆とも泥ともつかない汚れが滲み出してきており、せっかくの慰霊碑が薄汚れてしまっています。
大切なものですので、なんとか早めに対策の手を打てれば良いのですが。

もう一つのモニュメントは、公園東側の出入口付近にある被災電柱。じつは冒頭の写真にも写り込んでいます。
目線の高さくらいではわかりにくいのですが、上の方を見上げると焼け溶けた姿がよくわかります。

●現地の解説板より
1995年1月17日午前5時46分に発生した阪神・淡路大震災で焼け残った電柱。現存する震災の「語り部」です。
震災後の区画整理事業で町並みは全て変わった。この電柱だけが撤去・移転を免れ、当時の「現地」を示す唯一の証人です。

また、この時の区画整理事業に伴う発掘調査では、御蔵地区の広い範囲で古代の水田跡、住居跡などが見つかりました。
とくに公園内に遺跡に関わるものがあるわけではないのですが、ほかに適当な場所もなかったのでしょう、園内に解説板が設置されています。

●現地の解説板より「御蔵遺跡について」
平成7年の阪神・淡路大震災により、御蔵地区も大きな被害を受けました。しかしその後の復興に伴い、地元の方々の協力により、数多くの発掘調査が行なわれることとなりました。
その結果、今から1800年前の水田や住居址など、古代の生活を偲ばせる遺構が数多く発見され、この地の歴史の始まりは、古墳時代初頭にまで遡ることが明らかになりました。
これらの御蔵遺跡での考古学的発見のなかでも、飛鳥時代から奈良時代頃のものと思われる掘立柱建物群は特筆すべきものと思われます。この遺構の発見により、1400年の昔、奈良に都が栄えた頃、この地に役所のような公的施設が存在した可能性が高まっています。
「御蔵」という地名は江戸時代に年貢米の蔵があったことに由来するようですが、あるいは古代の風景も、その地名にふさわしい、蔵などの建物が整然と立ち並ぶものだったのかもしれません。
その他、900年以上前の平安時代頃の建物や井戸、多くの木棺墓なども発見され、中世庶民の生活の痕跡を今に伝えています。
これらの発掘成果から、御蔵の地が古代から中世にかけてまちとして発達したことが明らかになりました。
今日では御蔵地区は、地下に貴重な文化財の多く眠る地域として知られています。

●阪神・淡路大震災モニュメントについてはこちらも

(2014年6月訪問)

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