3653/1000 西井堀せせらぎパーク(東京都葛飾区)

2024/06/13

葛飾区 身近な公園 東京都 緑道

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JR新小岩の駅を降りて北へ少し歩くと、元々あたりを流れていた西井堀(にしいぼり)という灌漑用水を埋め立てて緑道にした西井堀せせらぎパークがあります。
用水そのものは、現在の中川から荒川の方まで何キロも続いていたようですが、現在の都市公園としては、約480mの区間を幅8mほどで細長く続く、約4,000平米の街区公園です。

下写真は、南端の公園が始まるあたりの入口広場。水の流れから言えば、最下流にあたります。

こうした公園の場合、使われなくなった水路に蓋をしてしまっても、地下には水路が残って排水路として使われている場合と、本当に埋めてしまっている場合があるのですが、ここの場合はどうなのでしょう。
解説板には「水路を埋め」とハッキリ書いてはいるのですが。

■現地の解説板より「西井堀の由来」
かつて「農業葛飾」といわれた葛飾区には、葛西用水や、上下之割用水など、多くのかんがい用水が発達していました。
西井堀は、大用水とも呼ばれた上下之割用水の分流であり、その水源は水元の小合溜から発します。利根川の旧河道であった小合溜は、享保14年(1729)幕府の治水事業の一つとしてつくられ、その下流にあたる東葛西領(現在の葛飾・江戸川地域)のかんがい用水として利用されました。用水は岩槻橋を経て南流し、新宿に至ると東に小岩用水路を分かち、幹流は高砂・細田方面に入ります。さらに分流して東井堀、中井堀、西井堀となり、西井堀は新小岩から小松川方面に流れます。
しかし、近年、農地の宅地化と産業の工業化によって、かんがい用水の機能は急速に失われ、雑排水路として存続してきました。そして、下水道の整備にともない排水路としての必要性もなくなりました。
現在の西井堀は、水路を埋め、緑ゆたかな道や、水とふれあい親しめる公園として生まれ変わっています。

凄く大がかりに、地下に下りられる構造になっている箇所もありましたが、訪ねた時は出入口が閉鎖されており、下に行くとどうなっているのかはよくわかりませんでした。

場所によって少しずつ状況が変わりますが、おおむねこういう感じで、中央に幅5~8メートルくらいの公園が細長く続いて、その両側ともが車両通行可能な一般道になっています。
中央部分が緑道という位置づけであれば、全体的にもう少し歩きやすい仕上げにすると思うのですが、ここの場合は公園だからか、けっこうな量の施設やモニュメントが投入されており、全体を通しで歩くのには向いていない構造になっています。

つまり流れに沿って軸方向に移動することよりも、両側の住宅地から、自分の家の目の前の区間にヒョイッと入って、そこだけを使うような作りになっているのです。

その分、というわけでもありませんが、区間ごとに整備内容はけっこう違っており、自然風のせせらぎを流していたり、小さな滝のようなものを作っていたりと、バリエーションには富んでいます。

とは言え訪ねた時に、本当に水が出ていたのは上の方で登場した噴水だけで、そのほかの区間は溜まり水があれば良い方で、それ以外は枯れていました。

せせらぎは遠くに行ってしまった西井堀せせらぎパークでした。

(2023年12月訪問)

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