3309/1000 苦楽園二番町緑地(兵庫県西宮市)

2023/05/09

ガケにある公園 西宮市 兵庫県

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苦楽園二番町緑地は、傾斜地に開かれた住宅地の中の、つづら折りになった車道をショートカットでつなぐ階段の横にある緑地帯です。

あくまで緑地なので積極的になにかに使えるような構造にはなっていないのですが、階段の途中から3メートルほどの幅で園地的なスペースが取られています。

それは、これらの石が、江戸初期の大坂城改築の際に使われた石切場の名残だからです。
おそらく、住宅開発時にこれらを保存・展示するために、この場所を選んで緑地にしたものと思われます。

■現地の解説板より「徳川大坂城東六甲採石場(江戸時代)」
六甲山東南麓には、江戸時代初期、徳川氏が修築した大坂城の石垣用材を切り出した採石場が分布している。花崗岩を選び、タガネとノミによって列状に穿った穴(矢穴)にヤ(矢)を差し込み、これを打ち込んで亀裂を大きくして、必要な石材を割り採った。
この矢穴列が残る石は、矢穴の形や大きさからみて江戸時代の石切技術で割り採られた石材であり、用材として運ばれることなく、ここに放置されたものである。
付近では、備中松山6万5千石の池田家や出雲松江23万5千石の堀尾家、丹波福知山8万石の有馬家らの採石場があったとされている。

矢穴がクッキリと残る苦楽園二番町緑地でした。

(2023年2月訪問)

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