西宮市の菊谷町は、阪急・苦楽園口駅の西側に位置し、戦後まもなくに開発された、比較的規模の大きな宅地が多い落ち着いた住宅地です。アメリカ領事公邸もあるこの町で、唯一の公園が菊谷公園です。
緩い傾斜地を敷地は、大まかに上下2段に分かれており、上段は樹木を多く残した短い散策路に、下段は平坦にして遊具広場になっています。
下段にはブランコや鉄棒もありますが、目立っているのはやはりこれ。
本ブログでは”リボルバー滑り台”と呼んでいる物件で、西宮市内でしか見たことがないコンクリート製の複合滑り台です。
滑り台としては、後ろの階段から登って、前の方から滑るという方向で一直線の利用ができます。
リボルバーでいうところのシリンダー、円形の部分はラダー遊具になっており、黄色いハシゴを使って頂上まで登ることができます。
また滑り台の下はトンネルになっているので、こちらを潜って遊ぶこともできます。
4つの穴からシリンダー内部に出入りすることもできるし、これを手がかりにして上り下りすることもできるので、ジャングルジムの要素も持ち合わせています。
しかし、ハシゴなどから容易に転落する可能性がある状態で、上・下に別々の遊び方が交錯する形状は、今の遊具の安全基準には適合しないので、西宮市ではこの形の遊具の撤去を進めています。
ハシゴと滑り台ボディとの隙間の部分に棒を一本追加しているのも、この隙間に体だけが落っこちて首吊り状態になる事故を防ぐための改修だったと思うのですが、それくらいでは追いつかないのが現状です。
続いて上段部。
マツ、クス、トベラなどの常緑樹が多めの林の中を歩くことができる散策路になっていますが、さほど広くないところに樹木が育っているので、やや鬱蒼とした雰囲気になっています。
パーゴラなどもあるのですが、ものの大きさの割にはフジが上手に絡んでおらず、ちょっと寂しい感じになっていました。
同じタイプのNo.2680 高塚公園のパーゴラは見事だったのですが、ちょっとした違いで植物の育ち方は変わるものです。
去りゆくものに幸せを、と願う菊谷公園でした。
(2023年2月訪問)
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