神戸市では、1995年の阪神・淡路大震災で水道ネットワークが大きな被害を受けた教訓をもとに、幹線送水網の複線化を進めました。新しく作られた大容量送水管は兵庫区の奥平野浄水場から東の芦屋市境まで12.8kmの区間を走り、途中に工事拠点かつ完成後は給水拠点となる立坑が何ヵ所か設けられました。
神戸市水道局のHPより |
立坑は、工事用地としてある程度の面積が必要なこと、また災害時の給水作業に使いやすくする必要があることから、既存公園を利用したり、逆に整備後に周囲を公園にしたりしており、ここ住吉川東緑地(西岡本防災広場)もその一つです。
周りのマンションが大きすぎて目立ちませんが、園内の北端、幹線道路沿いにある小さな建物が給水拠点で、これの下に大容量送水管への接続管が隠れています。
そういう性格の施設なので、広場はひたすらに広場。
災害時に自動車がたくさん入ってくることを想定した作りになっており、余計なものはほとんどありません。
これは遊び用の盛土山かと思ったのですが、整備当初の資料を見ると「災害時の土嚢用の築山」と書かれています。給水拠点の建物の中に土嚢袋が保管されていて、この山をスコップで突き崩しながら袋詰をしていくという設定なのでしょうか。
あとは小さなせせらぎと池があって、せせらぎは子供でも入れるような整備がされています。
すぐ横を市街地の清流・住吉川が流れているのでそっちで遊べば良いようにも思いますが、幼児には危ないところもあるので、練習用としては程よいと思います。
池はビオトープ風のつくりで、入って遊ぶというよりは観察用・観賞用です。
来ないほうがよい「次」に備える住吉川東緑地でした。
(2022年10月訪問)
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