3114/1000 武富児童公園(沖縄県糸満市)

2022/09/24

ンマイー 沖縄県 糸満市 身近な公園

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糸満市武富(タケトミ)は豊見城市との市境付近にあり、No.3113で登場した高嶺集落とは隣同士の集落です。幹線道路に近く利便性の高いところなので、集落内の住宅はかなり建て替わっているのですが、集落の形や昔からの拝所・グスクなどは大事に残されており、非常によい佇まいの集落です。

その集落でもひときわ小高い丘の上にある、かつての集落馬場“ンマイー”跡が武富児童公園になっています。

馬場跡なので平らで細長いのですが、西端には小山のようなものがあります。造成の具合からみて盛土ではなく、造成前からあった地形を整えたものではないかと思います。
糸満市の資料には「公園高台にアミタボーリーと呼ばれる拝所がある。ここは”雨乞い山”と呼ばれ、日照りが続いたそこで雨乞いの儀式が行われたといわれている」と記されています。

小山の頂上には休憩所とアミタボーリー拝所が見えるので登ってみたかったのですが、残念ながら立入禁止になっていました。休憩所が劣化しているようなので、そのせいではないかと思います。

ガケ滑り台には立ち入れるのですが、肝心の滑り面がザラザラで、そのまま遊ぶには無理のある状態になっていました。

木製ブランコも使用禁止中。
すぐ横にある鉄棒もひとまとめに使用禁止になっていたので、訪問時の状況としては、遊具は全滅です。

それではと改めて園内中心部を眺めてみますが、馬場跡らしい約80メートルの直線があるだけです。細長いのでキャッチボールにはちょうどよいですが、サッカーになると道路やサトウキビ畑にすぐ飛び出してしまうでしょう。

広場の物陰に「ジンジングムイ(人格のカー神)」と書かれた標柱が立つ拝所がありました。クムイは沖縄の言葉で池・淵などを表すので、ここも井戸や水場の跡なのでしょうか。それにしては小高い平地にあるのが不思議です。ここの井戸が出なくなったら、アミタボーリーで雨乞いをするような間柄なのでしょうか。

また「ジンジン」は、沖縄の童謡「じんじん」と同じようにホタルのことでしょうか。泉とホタルであれば、話のつながりは悪くないのですが。

古いものがよく残る集落で、知らないなりに色々考えた武富児童公園でした。

(2022年2月訪問)

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