3039/1000 池島公園(大阪市港区)

2022/06/29

山遊具 身近な公園 大阪市港区 大阪府

t f B! P L

池島公園は、大阪市の臨海部である港区池島にある面積1ヘクタールほどの公園です。
ここには、戦後の港区を形づくった巨大区画整理事業の記念モニュメントが建てられています。

台座を含めて6~7メートル上空に飾られているのは、神戸を拠点に活躍した昭和時代の彫刻家・新谷琇紀の作品「勝利の女神」。
あちこちの公共空間に多数の作品が飾られているので、本ブログにもしばしば登場します。

台座には、作品名と事業概要などが刻まれたレリーフが付けられています。

長いので掻い摘むと、1946年(昭和21年)に着手された港地区土地区画整理事業は、戦災復興と昭和初期から続いていた地盤沈下による高潮被害をなくすことを目的として実施されたもので、港区の面積の約83%にあたる683ヘクタールを対象とするものでした。その方法は安治川を浚渫拡幅して内港を造成し、そこから生じた土砂で対象地の地盤を2m嵩上げするというもので、この像が建てられたのが1980年(昭和55年)ですから約35年かかったということになります。

それだけの大事業なのでしっかりと記念したいという気持ちはよくわかりますが、ヨーロッパの古い町並みの中にあるならともかく、大阪の下町・港区にある像としては、いささか仰々しい気がします。
いくら女神だからといって、こんなに高いところから見下さなくても良いのに。

まぁでも地上近くに降りてきた子神?は何だか汚らしい感じになっているので、やむを得ないのかも知れません。

さて園内ですが、勝利の女神像を挟んで北側がやや高く、南側が一段低く造成されています。上で掻い摘んだように、区全体が浚渫土で造成されたような土地なので、この高低差は公園としての面白みを出すための工夫だと読み取ります。

でも周りの道から一回上がって、広場へはスロープで降りるという構造はなかなか不可解です。
公園を造成した40年以上前には、バリアフリーが義務付けられるとは思ってもみなかったことでしょう

スロープを下りた先の広場に、小ぶりな複合遊具とブランコ、揺れる動物遊具などがあります。

訪れた時間帯の光の加減で暗く見えてしまいますが、木製風のブランコ。

揺れる動物遊具の横手には、ごく小さな幼児向けの遊具なども置かれています。

そして勝利の女神像から一段下がったところも小広場になっており、こちらにも大阪市内に多い斜めすり鉢型の石の山遊具や、ブランコなどの遊具が置かれています。

上段のブランコと比べると、よくある標準品タイプです。

戦後の港区の歴史を伝える池島公園でした。

(2022年2月訪問)

ブログ内検索 Search

アーカイブ Archive

地図 Map

問い合わせ Contact

名前

メール *

メッセージ *

Facebook Page

QooQ