2990/1000　泉殿（西吉田）公園（京都市左京区）

京都大学キャンパスの入口とも言える百万遍交差点の西南側が吉田泉殿町（よしだ・いずみどのちょう）。吉田はもう少し広い範囲の地域名で、その中で鎌倉時代初期の公家・西園寺公経（1171-1244）の別邸「泉殿」があった場所です。
公経はもともと鎌倉将軍家と縁戚関係がある親幕府派だったのですが、承久の乱の折にも幕府に情報を送りその勝利に貢献したことで、乱後には朝廷の中枢を占めるに至り太政大臣として大いに権勢を誇った人物です。

そんな吉田泉殿町にあるのが泉殿（西吉田）公園。京都市街地には類例が多い、ダブルネームを持つ小公園です。

少し大きな話から始めましたが、裏道に面した370平米ほどの小公園です。おそらく、公経の館の庭の池にも遠く及ばないサイズだと思います。
細長い敷地に、南の方から順番にベンチ、滑り台、シーソー、ブランコ、トイレが縦に並びます。

シーソーは、板の下に出っ張っていてタイヤとぶつかるパーツがないタイプ。
その分だけ板が低い位置まで落ちるので、乗ってみるとかなりの上下幅でガックンガックンと揺れることができます。

ブランコは、今の基準と比べると周りの柵との距離が近いように思います。
でも公園そのものの幅も狭いので、改修されると、もうここには収まりきらないかも知れません。

混み合った市街地に彩りを添える泉殿（西吉田）公園でした。

（2021年11月訪問）