和歌山市街地の北部、JR紀伊中ノ島駅や紀和駅がある付近は、「中之島」というくらいなので、古い時代には紀の川下流域の島のような土地だったのかも知れません。そんな名残をわずかに感じさせる大門川の近くに、中之島公園があります。
小学校や幼稚園と並んでおり、計画論としては学校公園なのですが、間には目隠しフェンスが建てられていて、実際の利用の上での一体感はありません。いちおう通用門みたいなのはあるのですが。
園内は北側に大きなグラウンド、南側に小さな遊具コーナーとゲートボール場といった構成です。
グラウンドは少年野球などに使われているようで、鉄道コンテナを使った審判室が設けられていました。
ベンチも市が準備した固定ベンチだけでは足りないようで、可動ベンチやコンクリートブロック、切り株などを使って座る場所が追加されていました。
避難所になる学校に隣接し、大きなグラウンドがあるということで、防災機能にも力が入れられており、災害用トイレがたくさん並んでいました。
ずらずら並ぶマンホールが下水道に繋がっており、災害時には上に便器と覆屋を乗せると仮設トイレになるというものです。
でも知らないとただのマンホールにしか見えないので、横に使い方の解説板が立てられていました。
防災設備を導入することも大切なのですが、いざという時に使えなければ意味がないので、こうやって日頃から存在や使い方を市民の皆さんにお知らせするのは良いことだと思います。
災害用トイレの横にあるのは、和歌山市の市街地でよく見かける幼児用プール。
関西では京都市に多いアイテムだと思っていましたが、見かける率では和歌山市が上回っているかも知れません。
防災トイレやプールのあるあたりが遊具コーナーで、まず小ぶりな複合遊具が目立っています。
足元の要所にマットが敷かれているところから見ても、古くなった滑り台の代替品として、比較的最近に設置されたものではないかと思います。
それ以前からあるのだろう2連ブランコには、マットがありません。
でも一番の収穫は、近年はとんと見かけなくなった箱型ブランコ。と言っても、ここでは太鼓を縦にしたような形をしています。
各地では、形は残っていても揺れないように溶接されてただのブランコ型ベンチになっていることが多いのですが、ここのものは現役です。
言葉にしてもわかりにくいので、少し揺らしてみました。
大阪の人には馴染みが薄い、和歌山の中之島公園でした。
(2021年12月訪問)
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