和歌山市の本町公園は、戦災復興事業の一環で作られた約1.7ヘクタールの公園です。江戸時代以来の伝統的な商店街・繁華街である“ぶらくり丁”にも近く、和歌山城公園とはまた違った存在感で、町の中心的な公園だと言えます。
資料によれば開園は1949年(昭和24年)。戦災復興の一環で作られているのですが、何度かの大改修を経て現在の姿となっています(というか、訪れた時も関連箇所が一部改修中でした)。
現在は、大雑把に東半分が芝生広場、中央部におそらく地下駐車場の関係で少しデコボコした面があって、西半分は木々の多い遊具コーナー、そして隣接する元・小学校がある北側の方にも少しだけ公園用地が伸びています。
まずは芝生広場。ここに面したレストランがあり、広場の一部を屋外テラスやバーベキューエリアとして使っています。
これは...なんだろう?
クリスマスのイルミネーションの準備中だったのかな?
レストランの外観がこちら。長らく空き家になっていたものが、地域のまちづくり会社の手で再生されました。
わかりやすくレストランと書きましたが、中に入ると飲食スペースのほかに、コミュニティスペースやレンタルルームなども取られており、単なる飲食施設ではなく、公園利活用の拠点施設となっていることがわかります。
芝生広場の西端から芝生広場の全景。芝生が緑の季節に来たかったというのが率直なところです。
そこで振り返ると、少しデコボコした面が続いています。
大きく長いベンチがあって、その奥はテニスコートになっているようです。
テニスコートの隣には、おそらく何かしら地下を管理するための施設と思われる建物があるのですが、周りからは隔てられていてよくわかりません。
この建物の西側の地下には、もう駐車場は埋まっていないようで、急に大きな樹が増えます。
が、滑り台の周りは地盤の上にさらに盛土をしているのでとくに樹木が大きくなれる場所なのですが、子供たちが至るところを走り回るため土が削れて根が露出してしまっています。植物目線でいうと、ちょっとつらい環境です。
まぁ、子供が遊ぶために作っているので植物のことは仕方がないとしても、足場が悪くなって転倒の危険などもあるため遊び環境としても今ひとつなので、なんとかしたいですね。
盛土山滑り台はもう1ヵ所あります。こちらもコンクリート基礎がむき出しになるほど土が流れているので、少しは改修をしてあげたいところです。
一方、こちらの蒸気機関車型の遊具はまだ新しいものです。
青と赤の機関車が、両方から滑り台などを引っ張り合っています。いわゆる綱引き状態。
ここから北側には元・小学校の敷地に大学や市のこどもセンターなどがあり、私が訪ねた時は公園との間の道沿いの一部が工事中でした。
公園を含めたエリア一帯がリニューアル完了するには、もう少しかかるようです。
舗装園路沿いにあるトイレや幼児プールは公園施設のはずなのですが、園路もあるし高低差もあるしで、なんだかちょっと切り離されたような立地になっています。
奥に市立こども園、こども総合支援センターが入る複合施設が新設されており、こども園の遊具と並ぶ形になったので、なんだかこども園のプールのようにも見えてしまいます。まぁみんなで仲良く使えば良いのですが。
公園の北西角まで来ると「始成小学校顕彰碑」が建てられていました。
でも横の解説板は「本町小学校」になっていて、一瞬戸惑います。
よく読むと、明治時代からあった始成小学校が戦災で消失し、戦後に統廃合して本町小学校が生まれ、71年後にまた統廃合で本町小学校も無くなったという歴史が記されています。
公園周辺のリニューアルが完了したら、また訪ねてみたい和歌山市の本町公園でした。
(2021年12月訪問)
ここ1年くらい和歌山市の都市公園を巡っています。本町公園、大新公園の地下は駐車場となっています。今は伏虎義務教育学校となっているかつての城北公園の地下もそうですよ。
返信削除こんにちは、ブログ作者です。コメントありがとうございます。
返信削除私は昨年末に用事があって和歌山市にでかけた時に通った数ヵ所の公園を記事にしているだけなのですが、個性の強い公園が多く、もっと時間をかけて巡りたかったと思うことしきりです。
わざわざ電車に乗って出かける価値がある公園がいくつもあるので、本ブログでもできるだけPRしたいですね。