阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた淡路島の富島(としま)地区では、震災復興土地区画整理事業の中であわせて20ヵ所の小公園とポケットパークが整備されました。
そのうちの小倉(おぐら)公園。集落山際の緩傾斜地の裾にある敷地を使っています。
園名板にも渦巻文様が刻まれており、園内の広場も同じように渦巻に舗装されているので、なにかしら「水」をイメージしていることは伝わってくるのですが、それ以上のことはよくわかりません。
また渦巻きの中に排水口のような枡があるので「もしかすると噴水装置が隠れているのかも?」と思いましたが、噴水を稼働させるための電気装置部分が見当たらなかったので、本当にただの排水口なのかも知れません。
水絡みの装備について考えてしまったのは、敷地の横のガケから自然風の水路が引かれていて、それが園内へと続いているからなのです。
ガケ下から出てくるし水量も少ないので自然の湧水のようにも見えますが、実際どうなのかはわかりません。もしポンプで循環させているなら、噴水から一続きの水景施設だという可能性もあります。
これが園内へと流れていった先で、渦巻きにつながります。
反対側の道路沿いから渦巻き広場へと向かう坂道には、いくつかの小段に切り分けられたデッキテラスが連なり、それぞれにロングベンチが付けられて休憩スペースとなっています。
あと、デザイン面で目立つのは、この黒壁です。
壁にくっついてベンチと屋根があるのですが、ベンチの風よけだと思うには壁が長すぎます。
反対側(敷地の外側)から見ると、屋根の架かった数寄屋門のように見えなくもないので、もしかすると屋敷の外観のようなイメージを出したかったのかも知れません。
デザイン面で強い主張があることは感じられつつも、それが具体的に何なのはわからなかった小倉公園。デザインを読み解く「目」がまだまだ足りないと反省しきりのブログ作者でした。
(2021年9月訪問)
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