淡路島の旧・北淡町は阪神・淡路大震災の震源地に近く、大きな被害を受けました。中でも富島(としま)地区では全壊が建物が40%を超えるなど被害が大きく、その復興にあたっては土地区画整理事業が導入されました。
もともとが漁村であり都市計画的な事業手法には馴染みが薄かったため、事業の過程では色々な問題も噴出したと聞きますが、それはさておきこの事業で小公園とポケットパークあわせて20ヵ所の公園が整備されました。
そのうちの薬師公園。県道沿いのよく目立つところに、細長く配置されています。
冒頭から謎なのは、薬師公園らしく園内に「薬師堂」についての解説板が建てられているのですが、その横にあるのは木造の休憩所。肝心の薬師堂がどこなのかはわかりません。
「薬師堂が地震でつぶれた跡地を公園にしたのかな?」とも思ったのですが、解説にはそれらしいことは書いていないし...
なので「休憩所の奥に見えているプレハブ小屋が仮堂で、地震で壊れたまま再建には至っていないのではないか」と勝手に考えています。隣の家の駐車場の物置のようにも見えるので、観音様が光を放ってくださればもっとよくわかるのですが。
■現地の解説板より「薬師堂」
御祭神:薬師如来、創立:室町時代年月日不詳
本尊は、高さ1mほどの金箔乾漆造りの薬師如来像で、昔鹿ノ瀬で漁をしていた漁夫が光を放っていた本尊を網で引き上げたと言い伝えられている。
さて園内。冒頭で細長いと書きましたが、じっさいは細長いパーツの先に集落と繋がる幅広の部分もあって、やや複雑な敷地形状をしています。でも遊具コーナーは、細長部分に収まっています。
遊具は高さ、傾斜とも幼児向けの滑り台、
緑の草地に怪しく咲く花のような揺れる遊具があります。
園内の何箇所かには、地域の小学生たちが作成したタイル画が飾られています。
ウサギ、ドラえもん、エルモ。ドラえもんはひげの細かいところや、鈴に音が出る穴が空いているところなどまで細かく作っています。
アンパンマン、キティちゃん、クジラ。左端のはポケモンの誰かだったかな?
小鳥、キノコ、寝っ転ガエルなど自然の生き物に混じってスポンジボブ。スポンジボブの黄色い顔を盤面全体を使って形にしたのは、タイル画の製作条件を活かしたナイスアイディアですね。
休憩所の前には、ほどほどに刺激が味わえる足つぼ歩道があります。長すぎもせず、刺激が強すぎもせず、ほどほどな感じが良いですね。
休憩所に座れば、道向かいの家々の先に少しだけ海も望める薬師公園でした。
(2021年9月訪問)
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