松本市中央西公園は松本駅から200~300メートルほど離れ、駅前再開発のために実施された区画整理事業で2002年(平成17年)に生み出された小公園です。
周囲はファッションビルや飲食店が立ち並ぶ賑やかな町なので、小ぶりながらもシンボリックな日時計を中心に、繁華街らしいスタイリッシュな広場型の公園となるはずでした。もしくは、以前はなっていたかも知れません。
冒頭からなにかモゴモゴ言ってしまった原因は、園内の至るところに敷かれた黒いゴムマットです。
千鳥格子にすることで辛うじてデザイン性を保っていますが、ここで何かをして遊ぼうという楽しい気分を奪い去り、人間チェス以外は禁止されているかのような錯覚を起こさせるほどに敷き詰められています。
その理由はだいたい想像できます。
石張りの広場でゴロゴロと音を立てながらスケボーをする人がいて、禁止の看板くらいでは効き目がないから、管理者側が実力行使に出たのですね。
こういう段差のところの縁石はボロボロになっているし、照明器具が壊されているところもあるしで、管理者側がとても苦労をしていることはわかります。
きっと初めはプランターや花壇を置くことで、なんとかしようと思ったのでしょう。
滑りやすい形になっている縁石には、仕切り石を貼り付けることで対策を講じた時期もあったのでしょう。
市内にあるスケボー場の案内を出すことで、そちらに誘導できないかと考えたこともわかります。
でも結局は解決に結びつかず、ゴムマットに頼ることになってしまったのでしょう。
しかしスロープにまでゴムマットを敷いてしまっては車椅子やベビーカーも通りにくくなるので、もはや誰のために何を守ろうとしているのかわからない状態になっているように思います。
花時計の目の前の一角で、「ここだけゴムマットを敷いていないな」と思ったら、水遊びもできる噴水があるのでした。ちゃんと稼働できてるのかな...
とにかく見た目が悪いのでなんとかしてあげたいのですが、ハード面でなんとかしようと思えば全面リニューアル工事くらいしか思いつかないので、悩みが深い松本市中央西公園でした。
(2021年7月訪問)
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