No.2769 霞公園のすぐ北に、阪急神戸線が掘割になっている部分をまたぐ橋が架かっています。渡った先が雲井町で、橋の名前は雲井橋。その橋詰に小さなお社があります。
お社の名は雲居稲荷。祠や扁額はまぁまぁ使い込まれているように見えますが、敷地全体を見ればまだ新しさが感じられます。
それもそのはずで、もとは橋を渡った先の雲井町にあったものが、阪神・淡路大震災の後に、この場所に移されたものだそうです。
■現地の解説板より「雲井稲荷」
雲井稲荷は、大正10年、大神中央土地株式会社が当地の開発にあたり、地域の繁栄と家運長久を願い、曹洞宗妙厳寺(愛知県豊川市)にある豊川稲荷のご神体、荼枳尼真天を雲井町三番地にお祀りしたものです。
昭和30年、前出の会社が解散するにあたり、保存と維持を条件に雲井稲荷を児童遊園とともに夙川自治会へ寄贈しました。
平成7年の阪神・淡路大震災で社殿が倒壊したため、平成10年、当地に再建されました。夙川自治会
...ということで、お稲荷様がもともと祀られていたという雲井町三番地へ行ってみると、雲井児童遊園がありました。
20メートル四方くらいの小さな敷地に、3連ブランコと揺れる動物遊具。そして藤棚。
施設としては間違いなく児童遊園サイズなのですが、松の木などは大きく育ちすぎてスケールアウト気味です。お稲荷様が祀られたという大正10年(1921年)に植えられたものだとすれば、樹齢100年です。
そしてパーゴラのフジは、明らかに茂りすぎです。
そんな児童公園の一番奥の一段高くなったところに、もともとのお稲荷様があった区画が残されていました。
今は祠の代わりにプレハブ倉庫が置かれているというのが、またなんとも時代の移り変わりを感じさせます。
垣根で囲まれた区域は、先ほど見た新しい敷地よりも一回り大きいですね。
手水鉢は水溜めの穴が塞がれた状態で、現地に残されていました。
大きすぎて新しい社域に入りきらないからでしょうか。
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