No.2764、No.2765とともに、元々は山下亀三郎の邸宅の一角だったという大規模マンションに隣接してある高倉町北小公園。
ほかの2つがマンションの南側にあって道路にも面していたのに対して、ここは北面の山際にあって、道路からは階段を上り詰めないとたどり着くことができません。
ちなみに、左横の谷になっているところには、かつて須磨ベルトコンベヤが通っていました。
神戸市が敷設した須磨ベルトコンベヤは、丘陵地を削った土砂を最短距離で海岸まで運び出して船に積み替えるためのもので、丘陵地開発とポートアイランドなどの人工島開発を同時に進めるものとして、1964年~2005年(昭和39年~平成17年)の間稼働していた施設です。
もっと北のほうでは地下トンネルになっており、このトンネルは今でも現存しているのですが、高倉町付近では一ノ谷川沿いに高架で通っていたため、役割を終えてからは撤去されました。
神戸アーカイブ写真館蔵;神戸新聞掲載 |
それはさておき高倉町北小公園ですが、園名板もなく、この階段の上に公園があるなんて、なかなか想像できません。
上がった先には、2連ブランコと鉄棒がある小さな遊び場がありました。
街と森との距離が近い神戸ですが、ここは特に近いですね。街の端っこというよりも、もう森の入口です。
じっさい、ブランコの奥の柵の向こうは、あまり人が足を踏み入れることのない森になっています。
小さいながらも谷地形なので、大雨が降ったら公園側にいくらか流れてくるようにも思います。
でも、その割にはブランコのまわりはきれいなので、自治会などによる清掃活動が行なわれているのでしょうか。
じっさい、冒頭で出てきた出入口とは別の通路でマンションとは通じているので、意外に利用者はいるのかも知れません。
大きなヒマラヤスギがよく目立つのですが、この小さな敷地ではあまりしっかりと根を張れていないことが想像されて、大風の時が怖い高倉町北小公園でした。
(2021年3月訪問)
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