明石市の最東端にあたる朝霧は、古今和歌集の「ほのぼのと明石の浦の朝霧に 島隠れ行く舟をしぞ思ふ」(読み人知らず)という歌から地名が採られたという町です。
そんな町の丘の上に、朝霧公園があります。
地名の件は、園内のいちばん見晴らしが良いところに建つ石碑に書いてありました。
でも、そこからの景色の現実はこんな感じ。
団地の先に海があることを知っていれば、淡路島や明石海峡大橋とともに行き交う船を思い浮かべることもできますが、初めての人には難しいでしょう。
展望スポットの後ろの方には、ラッパズボンを履いた人が踊っているかのようなモニュメントがありました。
そこから園内へと進むと、大きな広場の中に、複合遊具や砂場がある一角がありました。
トイレも近くにあるので、普段の公園の利用の中心になっていると思うのですが、子供たちが遊んでいたので写真は遠目の1枚だけ。
遊具を横目に奥へと進むと、もうひとつの広場があり、4月だというのにフジの花がよく咲いた藤棚がありました。
柱によく絡まって「これぞ公園の藤棚!」という風に育っています。
ここまでが丘の上の公園主要部ですが、丘の下にも敷地は続いています。ちゃんとした階段もあるのですが、踏み分け道のような道もあって、散策にはこちらの方が向いています。
丘の下に出て、ちゃんとした道からいま来た方を見上げるとこのようになっています。
いかにも団地造成の際に斜面緑地を残した風の緑地ですね。
そのまま丘の下の園路を歩いて行くと、斜面地に半分埋め込まれたような防災備蓄倉庫に出会いました。
車も普通には入ることのできないこんな道沿いなので、「もっと使いやすい広場のそばに配置すればよいのに」と思うわけですが、いつ必要になるのかわからない備蓄倉庫を、園内の良い場所には配置したくなかったのかな、とも考えます。さらに、備蓄物資を出し入れする倉庫前の地形が傾いているというのは、色々な作業をする上でかなり大きな欠点のように思います。
いつか機会があれば、設計した人や実際に使った人の意見をお聞きしたいものです。
斜面に埋め込んであるので、屋上部分が平らな小広場のようになっていました。
とは言え、どこかから道がつながっているわけでもないので、なにかに利用できるスペースというわけでもありません。
でも柵のそばから眺めてみると、シンプルな美しさを感じさせる団地建築がよく見えました。団地好きのためのビュースポットとしては良いかも知れません。
板状の住棟が並ぶ中に、ポイント的にボックス型の住棟を入れて景色が単調になることを防いでいます。
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