このところ金武町の街なかの公園をいくつか訪ねてきましたが、緑地型、広場型、文化財活用型などどこも個性が強く、意外に「滑り台、ブランコ、砂場」といった児童公園型の公園には出会いませんでした。
ここ金武児童公園も、ありきたりの児童公園ではありません。
なんですかこれは!
斜めになった箱型のトンネルの中を、クライミングホールドやネットにつかまって半周する遊具なのですが、こんなの初めて見ました。園内の掲示によると「パッションアーチ」と名付けられているそうです。
高いところで斜めになっているとどうしても滑って危険なため、雨や泥を避けて少しでも滑りにくくできる屋内遊び場であれば似たような遊具がありますが、屋外でこのサイズは大胆です。
幼児が遊びたがると親が付いて入らないといけないので、親のほうが大変かも知れません。
それとセットになって置かれている複合遊具も大型で、かなり充実したタイプのものなのですが、トンネル遊具に比べると、いささかインパクトに欠けるように見えてきます。
私が訪ねた時は、チューブ滑り台は使用中止になっていました。それを知らせるロープは解けていましたが。
でも、隣接する丘の上にある図書館の横手から、ロング滑り台で下りてくることもできるので安心です。ちなみにこちらは「グリサンドすべり台」だそうです。
グリサンド(グリッサンド)という言葉を聞いたことがなかったので調べてみると、イタリア語で”滑らせる” という意味のようです。
ということは「滑らせる滑り台」ですね。わざわざ言わなくとも、滑り台って、たいていは滑らせるものだと思いますが。
ロング滑り台の上から遊具コーナーを眺めたところ。金武町特産の泡盛「龍(たつ)」で知られる金武酒造の工場もチラリと見えています。
そのほかに揺れる動物遊具、砂場、バスケットコートなどもあります。
バスケットコートがあると、あまり公園に来なくなる世代の中高生も集まりやすいので、良いですね。
遊具コーナーを離れた東半分は草芝敷きの多目的広場になっていて、その周りをラバー敷きの周回園路が囲んでいます。
園路沿いには、健康器具の集まったコーナーもあるので、ウォーキングや体操などにも使いやすくなっています。
あと、園路沿いに大きな休憩所が2つあるのですが、それぞれの仕立てがまったく違っているのも興味深い点です。
暑い沖縄の公園には日除けのある休憩所がたくさん必要なものですが、古い方の休憩所は農家の作業場のような外観で、固定のベンチやテーブルもないコンクリート床の無骨なものです。
一方、新しい休憩所は、防災対応パーゴラが導入されており、かまどベンチなども併設されています。
こんなに違うと、泥汚れのある人は古い方、おしゃれな服を着ている人は新しい方と使い分けられているのではないかと考えてしまうのですが、実際のところはどうでしょうか。
最近の再整備で美しくなったところと、昔からご近所の方々が美しく保ってきたところが調和して、気持ちの良い場所になっている金武児童公園でした。
(2021年3月訪問)
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