京都市街地の西北部、もう鷹峯の麓と呼んだほうが良いくらいの紙屋川の上流に、衣笠鏡石町があります。
衣笠はエリア名で、鏡石(かがみいし)という石が町名の由来なのですが、1780年発行の『都名所図会』によれば、「鏡石は金閣寺北、紙屋川のうえにあり。石面水晶のごとく影を写すをもって名とせり。」とされています。
図会を見ると、石というよりは鏡そのものというくらい、くっきりはっきりと女性の姿を移しています。
そんな衣笠鏡石町にある鏡石公園は、道路と一条天皇・三条天皇火葬塚とに挟まれた狭い土地を3段に切って公園としています。
一番下の段から入っていくと、ガケ滑り台がありました。
敷地が狭いので、ガケの幅いっぱいが滑り台になっています。
滑り台なのでそこそこツルツルですが、もちろん鏡のように姿を写すなんてことはありません。
2段目は、小さいながらも広場になっています。この段の施設は砂場のみ。
少し角度を変えるとこのようになっていて、奥に見える樹林地は、もう天皇塚です。
3段目が遊具コーナーになっていて、ブランコやシーソーがあるのですが、かなり草生していて、遊ぶ子供は少なそうでした。
そして、敷地の一番奥には、京都北山らしいスギの下に区画整理の完成記念碑がありました。
碑文には昭和52年(1977年)と刻まれているので、公園もその時にできたものと思われます。
山懐に抱かれる鏡石公園でした。
(2020年6月訪問)
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