東京... 東洋の大都会といわれるマンモス都市東京
その華やかな東京のかたすみにある ほんのかたすみに_
ある... ほんのかたすみに_
吹きすさぶ木枯らしのためにできた 道端のほこりっぽい吹きだまりのような
あるいは川の流れがよどんで岸のすぼみに群れ集まる色あせた流木やごみくずのような
そんな街があるのをみなさんはご存じだろうか?
この物語は、そんな街の一角から始まる...
講談社『あしたのジョー』第1巻より 原作:高森朝雄、画:ちばてつや |
1968年(昭和43年)に連載がスタートした『あしたのジョー』の舞台は、いわゆる山谷のドヤ街です。50年経って街の姿は変わりましたが、原作でジョーが丹下段平と出会った玉姫公園は、今も山谷の一角にあります。
講談社『あしたのジョー』第1巻より 原作:高森朝雄、画:ちばてつや |
とは言え半世紀がすぎていますので、当然ながら施設内容や使われ方は大きく変わっています。
ジョーが初めて足を踏み入れた時には遊具がたくさんあって、大勢の子供達が遊んでいましたが、今は敷地の7割方が鍵付きのフェンスに囲まれた土敷きの広場になっており、その周りの狭い緑地スペースに滑り台とトイレだけがあるといった施設内容になっています。
そして、その狭い緑地にも、人の立ち入りを防ぐための仮設フェンスがビッシリと建てられています。
近くでカメラを向けるような失礼な真似もできないので遠目になりますが、小屋掛け、テント掛けで暮らしている方が多くいらっしゃるので、役所としてはこういう措置になってしまいます。
いちおう滑り台もあるのですが、この状況では、もう何年も子供が滑って遊んだことはないのでは、と思われます。
丹下段平は酔っ払って玉姫公園に寝っ転がっていましたが、それでも泪橋の下のジムに帰ることができました。
いま公園に住んでいる方々は、ここしか帰るところがない事情があるので致し方ないとはいえ、公園好きとしては悩ましいところです。
激しい戦いの末にボロボロになってしまったカーロス・リベラの姿にも重なる玉姫公園でした。
あしたのジョー DVD BOX vol.2 『激闘!カーロスvsジョー』より |
(2019年12月訪問)
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