ロンドン杜公園は、糸満市の図書館の周りにある丘地形を活かした公園です。
一部のネット地図には、都市計画公園としての一連番号が付いた「4号ロンドン杜公園」として掲載されています。ちなみに糸満市の都市計画資料によれば、ここと同じ分類にあたる都市緑地は1~6まであって、5はNo.2400 山巓毛公園にあたるようです。
そしてロンドンは英国の倫敦とはなんの関係もなく、この森の奥の方に「ドンドンガマ(ガマ=洞穴の意)」という洞穴があったものが、やがて変化して「ロンドン」と呼ばれるようになったそうです。
音便変化なら「ロンロン」になりそうなものですが、まぁそこはそれとして現在のロンドン杜公園。
開園面積が約8.4ヘクタールもあるのですが、丘陵地の森が広い範囲を占めており、人が気軽に利用できる場所は限られています。
そのうちの一つが、図書館から歩いてすぐのところの南向きの緩斜面に設けられた遊具コーナー。大型の複合遊具がいくつか並べられており、陽気の良い時期にはたくさんの子供が集まりそうです。本来ならば。
しかし私が訪れたときには木製のデッキ部や滑り台のローラーなどの傷みが激しく、あれもこれも使用停止になっていました。
この長いローラー滑り台も使用停止。
吊り輪はどこが傷むのかわかりませんが使用停止。吊金具が錆びているのがダメなのか。
ターザン遊具だったものも、ぶら下がるパーツが外されて骨組みだけになっています。こうなると、ほかに何にも使えない鉄パイプが立っているだけの物件になってしまうので困りものです。
こちらの半円状に立てられた物件は、本当に何に使っていたものかがわかりません。使用停止にした時にパーツを外したのだと思うのですが、う~む何だろう?ブランコ?
そのほかには、樹脂製の小さい滑り台は使用できるのですが、かなり汚れているため使いにくい状態になっていたりで、まともに使えそうな遊具がほとんど見当たりませんでした。
同じ時期に設置された数多くの遊具が、同じように年月を経て一斉に劣化して遊ぶには危険な状態になる、という現象は各地の公園で起きており、近年の公園管理の悩みごとなのですが、それを一つの公園で体現しているのがロンドン杜公園の遊具コーナーだと言えます。
そんな寂しい気持ちを胸に遊具コーナーを後にして、森の奥へ通じる道へ向かいます。
少し進むと舗装がなくなり、森の中の散策路っぽくなってきます。
そのさらに奥の方、あたりで一番高くなっているところに、木製の展望台がありました。
誰も来ないと思って猫がくつろいでいましたが、ちょっとあっちへ行ってもらって地上3階部分へと昇ります。
3階部分はこんな感じで、中央部分に大きく穴が開いており、その周りを取り囲む細い廊下部分を巡って四方八方を自由に眺めます。
私が訪れたのは、沖縄近海に台風が近づきつつある風の強い日だったのと、先ほどまで見てきた遊具の劣化状況が記憶にあったこととで、ここを歩くのはけっこう怖く感じました。
まぁでも、眺めは良いですね。ロンドン杜の向こうの北側には、No.2410 南近隣公園の大きなグラウンドが見えます。
そのさらに向こう、コンクリートばかりの市街地の中に見える緑の丘は、No.2400 山巓毛公園です。
風は強いけれど、その分だけ空気が澄んで遠くが眺められたロンドン杜公園でした。
おまけ.
ロンドン杜公園から外に出た道路沿いにあったキノコの東屋。
大キノコ、小キノコの組み合わせですが、小キノコの使いみちが今ひとつわかりません。
足置き?それとも小キノコに腰掛けて奥のテーブルに向かうのか。
(2019年9月訪問)
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