2398/1000 八坂公園(愛媛県松山市)

2020/04/08

愛媛県 姉妹都市 松山市 身近な公園

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松山市の中心市街地の一角を担う八坂地区。
松山市駅からは1キロ弱ほど離れ、商店街・繁華街から住宅街へと移り変わるあたりに八坂公園があります。
隣には地区公民館もあり、旧市街地で使い勝手の良いオープンスペースとなっている様子がうかがえます。

敷地の中央には、松山市と姉妹都市の間柄にあるドイツ・フライブルク市から贈られた庭園があります。

■現地の案内板より「松山市とフライブルク市との姉妹都市交流」
松山市(日本)とフライブルク市(ドイツ)は、1989年に姉妹都市の提携をし、今日に至っていますが、市民相互の交流の歴史は、さらに以前にまでさかのぼります。このような友好の証として、1990年、松山市はフライブルク市に、日本庭園を建設しました。この日本庭園は、多くの市民に日本文化を身近に感じさせるものとなっています。
そこでフライブルク市としても、松山市民の皆さんにドイツの文化、そして両市の結び付きの証を示すため、ここにフライブルク庭園を建設するものです。この庭園が両市の揺るぎない友好の証となりますように。
1994年4月  Dr.ロルフ・ベーメ  フライブルク市長

話の本筋とはまったく関係ありませんが、フライブルク市のロルフ・ベーメ市長(当時)は、ドクターなんですね。
せっかくの庭園なのですが、繁華街にも近いからでしょうか、訪れたのは平日の午前中でしたが門に鍵がかかっていて、中まで入ることはできませんでした。

仕方がないので遠巻きに。
庭園の中央にそびえているのは、高名なフライブルクのミュンスター(大聖堂)をイメージした塔。それ以外にも、フライブルクの様々なものがモチーフとして導入されているそうです。

■現地の解説板よりフライブルク庭園
ゴシック建築様式のフライブルクのミュンスター(大聖堂)は、キリスト教世界における最も美しい教会建築の一つです。
その塔の基本的輪郭がフライブルク庭園に反映されています。基底部は四角形で、その上に八角形の塔の先端部が続きます。塔の基底部の正方形は、庭を囲むウバメガシによって原寸大で再現されています。
塔の先端部の八角形は、ツゲ垣によって表されています。ツゲ垣の中の幾何学模様の仕切りの中は薬草園となっています。
この庭園は、形においても素材においても、ミュンスターとフライブルクの特徴をなすもので造られています。
フライブルクのべヒレ(小水路)は、この庭園内にも流れ、両市の市章をつないでいます。噴水、べヒレ、敷石は、フライブルクのミュンスターにも用いられている赤砂岩です。庭園中央のパビリオンは、塔の先端部の形を模して造られています。この塔の先端部分は、フライブルクだけでなく、上部ライン、シュヴァルツバルトを合わせた地域全体のシンボルです。さらにまた、同じゴシック建築のバーゼル(スイス)、ストラスブール(フランス)の大聖堂と合わせ、上部ライン地域の文化の伝統のシンボルでもあります。
庭園内の風見鶏は、フライブルク大聖堂の風見鶏をそのまま形どったものです。

ただ、周りが建て込んでいるため、どの角度で撮影しても塔の背景がゴチャついてしまうのが難点です。背景が空だと、もっときれいに見えるのでしょうが。

庭園内の植え込みはいくつかに仕切られており、ひとつひとつが効能の異なる薬草が植えられた薬草園になっているそうです。このマークの植え込みは、呼吸器系疾患のコーナーだとか。
もしかすると、門が閉じられていたのは、せっかくの薬草がむしられてしまうからかも知れません。

■現地の解説板より「薬草の種類と適用部位」
薬草園は、かつてはフライブルクをはじめドイツ中で、特に修道院によく見られ、農家の畑でも見かけられました。
何百年にもおよぶ伝統と経験から人々は、どの草が人体への治癒効果があるかを知り、どの植物がどんな病をいやすかも見つけ出したのでした。
これらの野草は、薬用に栽培され、煎じ薬、塗り薬、薬液または湿布薬などに加工されました。さらに所によっては、薬草からアルコール度の高いリキュールやシュナプス(ドイツの焼酎)が生まれましたが、これらは薬効があるとされ、今日でも愛飲されています。
今日、こうした薬草の価値が再認識され、生物化学薬品に代わるものとして多くの人に使われています。
 ○脳・神経疾患:オトギリソウ、カノコソウ、ローズマリー
 ○消化器系疾患:ラベンダー、ノコギリソウ、アンジェリカ、エゾツルキンバイ
 ○呼吸器系疾患:アイリス、ベロニカ、オグルマソウ、ゼニアオイ
 ○腎臓・泌尿器系疾患:アキノキリンソウ、トクサ、ヤナギソウ、イラクサ
 ○心臓・循環器系疾患:ニチニチソウ、ニンニク、キンセンカ、ジギタリス
 ○リュウマチ・痛風疾患:シモツケソウ、ミチヤナギ、ヘンルーダ、クマツヅラ

そんな庭園を抱えている八坂公園ですが、中心市街地では貴重な遊び場でもあるので、幼児向けの遊具も揃っており、赤い機関車の遊具や、木製の複合遊具などがあります。

機関車の番号は ”M525”
”M” は松山ではなかろうかと思いますが、 ”525” はなんの番号でしょうか。

広い砂場には、揺れる動物遊具や小さな滑り台も設置されています。

ビルの谷間にしては意外に盛りだくさんの八坂公園でした。

(2019年11月訪問)

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