No.2396 三津住吉公園で名前だけ登場した三津浜港は、幅100メートル、奥行き700~800メートルくらいの細長い入江になっています。入江には橋がかかっておらず、代わりに入江の両岸を結ぶ松山市営の渡船が運行されています。
渡船に乗って、入江の北岸に渡ったところにあるのが観月山。その頂上の2,500平米あまりが観月山公園(街区公園)になっています。
あくまで山の頂上だけが都市公園で、そこに至る道筋はただの山という扱いのようです。
下写真の右側が公園への進入路なのですが、隣の朽ちかけた赤鳥居が不気味で、いささか近寄りがたい雰囲気となっています。
途中の山道は、とくべつ荒れているというわけでもなく、昼間なら平気で歩けます。
ただ、それはブログ作者が成人男性だからであって、女性や子供のひとり歩きを積極的にお勧めできる雰囲気ではありません。
いちおう照明灯はあるし、ちょうど排水路の工事中だったりで人手が入っていることはわかるのですが、いかんせん人目が届いていないことがアリアリです。
山道の途中には、無住寺と思われる廃屋もありました。
そんなこんなで山道を数分かけて山の頂上まで登ると、ここが観月山公園です。
2,500平米といえば街区公園の標準サイズですが、その数字よりは狭く見えます。
じつは、上の写真で見えているのは2,500平米のちょうど半分くらいで、敷地の真ん中に、このようなパーゴラがあって、その向こうが見えづらくなっているのです。
パーゴラを敷地の中央に置いて、その両側で「広場と遊具コーナー」のように用途を分けるというのは区画整理公園でよく使われる手法なのですが、こんな山の上ではあまり意味がありません。
結果として、パーゴラの向こう側、一つしかない出入口からすれば奥の方は誰も足を踏み入れることがなくなってしまい、草茫々で徐々に自然地に還りつつありました。
「では出入口から見て手前側には、人が来ているのか?」と問われれば、そんな様子もないのですが。
ただ、都市公園である以上、最低でも年に1回くらいは市役所による草刈りが行なわれていると思われ、普通に歩くことはできるくらいの状況でした。
かつてブランコだったものは、座板もチェーンも外されて鉄パイプを組み合わせた何者かへと変化し、徐々に竹やぶに飲み込まれつつありました。
デザイン的から見て、明らかに平成に入ってからの設置だとわかるスプリング遊具はいちおう使用可能な状態でしたが、座板部分が苔むしており、座る気にはなれませんでした。
そしておそらくは、ここが公園になる以前からあったのだろうと思われる祠は、扉は壊れ、中もお地蔵様と御札、お線香とお神酒が混在して塩が盛られているというなんだかよくわからない状態になっていましたが、誰かしらがお参りしている様子は見て取れました。
山の頂上にぽっかりと空が開けた不思議な空間で、月が見えれば楽しそうな観月山公園でした。
(2019年11月訪問)
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