2272/1000 商大跡記念公園(神戸市垂水区)

2019/11/02

神戸市垂水区 身近な公園 兵庫県

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神戸市垂水区星陵台の丘の上には、平成の初めまで兵庫県立神戸商科大学、略して「商大」がありました。
これが移転した跡地は民間に売却されて大きなマンションが建ったのですが、この開発に伴って整備されたと思われる小公園が商大跡記念公園です(大学は後に他の県立大学と統合され、現在は兵庫県立大学に)。

公園敷地としては、限りなくヘタ地。
マンションと道路とに挟まれた、細長い上に変形の敷地で、あまり使い勝手が良いとは言えません。

その中でも一番北側の細詰まりになったところに、商大の記念碑があります。
卒業生が多く、財界などで活躍している人も少なくないからでしょう、御影石の記念碑を正面に、左右に解説板を従えて、重厚な横綱土俵入り状態の立派な記念碑です。

横綱は、商大の前身である神戸高等商業学校の名も刻まれた石碑。

太刀持ちは、校歌や校章、門札などが紹介されたプレート。

露払いには、沿革が記されたプレートです。

■現地の解説板より「沿革」
標高91米78糎 北緯34度38分36秒 東経135度3分8秒
ここ星陵台はかつて高丸丘とよばれ、兵庫県立神戸高等商業学校と神戸商科大学があった。兵庫県立神戸高等商業学校は県民と産業界の強い要望を受けて1929(昭和4)年に創立、1931(昭和6)年に灘区上筒井の仮校舎から新装なったこの星陵台の校舎に移ってきた。新設校ながらミナト神戸の風土と実学を重んじた自由な校風を慕って全国から優秀な学生が集まり、日ならずして「神戸高商は日本一」と謳われるようになった。先の大戦末期の1944(昭和19)年、自由な競争を原理とする「商業」の名が忌避され、多くの高商が工業専門学校や工業経営専門学校に転換されたとき、神戸高商は兵庫県立神戸経済専門学校と改称、その実態を保った。戦後の学制改革により1948(昭和23)年、新制大学としては全国の国公立大学に先駆けて、経済学科、経営学科よりなる神戸商科大学を開学。1963(昭和38)年、管理科学科増設、1965(昭和40)年大学院経営研究科(修士課程)設置、1967(昭和42)年大学院経済研究科増設と順調に発展して行った。1971(昭和46)年大学院経営・経済研究科に博士課程が設けられ、国公立の旧高商系新制大学としては最初の大学院大学に成長した。1980(昭和55)年には国際商学科が増設された。1990(平成2)年、キャンパスは神戸学園都市へ移転した。この間60年、送り出した卒業生はおよそ14,600人、ゼミを中心とした全人教育に基づく幅広い教養と豊かな国際感覚を持ち、理論と実践能力を兼備した自立的経済人として多彩な人材が多方面で活躍している。2004(平成16)年、神戸商科大学は姫路工業大学、兵庫県立看護大学と統合し、新しく生まれた兵庫県立大学の経済学部、経営学部に再編され、現在に至った。

そこから反対側を振り返ると、向こうの方に遊具が見えます。

遊具コーナーには、幼児向けの複合滑り台が1基。

デザイン的には動物やレーシングカーなど、とくに商業とも大学とも関係ないものになっています。

現実的なユーザー目線と、大学OBたちとの思いが交錯する、商大跡記念公園でした。

(2019年8月訪問)

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