鈴子広場は、JR東日本・三陸鉄道の釜石駅のやや西にある小公園です。
周りには郵便局や消防署、ショッピングセンター、銀行などがありますので、駅周辺整備の事業として、公園と公共的施設とが一体的につくられた一角なのだろうと考えます。そうしたシンボル性の高い公園ですので、シンボル性の高いモニュメントがあります。
たぶん海辺に栄えた鉄の町・釜石の「鉄」や「海鳥」を表した作品だろうと思うのですが...
でも、どちらかと言えば、地名・公園名の「鈴子」から採られたと思う鈴型の公園灯の方が目立っています。抽象的な芸術と、具象的な実用物とを比較する気はないのですが。
モニュメントの周りが草敷きの広場になっており、子供向けの遊具、大人向けの健康器具が置かれています。どちらの公園施設も割合に新しいので、震災後にこの公園が再整備された際に設置されたのではないかと思います。
まず子供の遊具から。
複合遊具は、滑り台、登攀遊具、アーチ状の橋などで構成されており、幼児から小学生まで遊べるようになっています。
その隣に、ゆれる動物遊具。
遊具そのものは市販品なのですが、側面にミッフィーちゃんでおなじみのディック・ブルーナさんのイラストシールが貼ってあります。
釜石には、国内唯一(2019年時点)のミッフィーカフェがあるので、この遊具も何かしらの寄付などによって設置されたのかも知れません。
釜石市大町のミッフィーカフェ |
あと、ベンチの横板が犬の形をしていて可愛かったので記録。
一方、大人向けの健康器具コーナーは、子供遊具からは少し離れた場所にあります。
健康器具には、器具そのものは動かず自分の体を動かすタイプのもの(背伸ばしベンチ、ぶらさがり健康器など)と、ジムマシンのように器具にも可動部があって少し遊具っぽい要素を持つタイプのものがあるのですが、ここは後者のものが充実しています。
これは、「エアウォーク」などと呼ばれる物件。ステップに足を載せ、ノルディックポールのように手も使いながらあるくことで、有酸素運動ができるというものです。
「こどもはつかわない」とステッカーが貼ってありましたが、きっと使っていることでしょう。
これは、ハンドルに掴まって背中を動かすツボ押し器。
こちらは、こどもはつかわないかなぁ...
そして、敷地の西半分は、名前本来の広場空間で、ステージや噴水などがあります。
もっとも、噴水は使用停止中でした。
かなりしっかりと隠してあるのでよくわかりませんが、小さな水が出る遊び場噴水だろうと思います。
そして、この広場の一角に、2019年3月に建立された殉職消防団員の顕彰碑がありました。
碑文は少し長いので抜粋しますが、「釜石市の消防団では、8名の団員が殉職、6名が災禍の犠牲となった。殉職された消防団員の強い使命感と行動は、義勇消防の精神の発露であり、我々消防団は市民と共に、其の殉職団員の名と精神を決して忘れることなく、讃え、語り継いで行かなければならない。」といった内容が刻まれています。
これからまだボチボチと、新しい時代に向けて歩み始めている鈴子広場でした。
(2019年7月訪問)
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