2011年3月の東日本大震災では、津波と、その後に発生した火災により大きな被害を受け、死者・行方不明者は825人、家屋被害は3,000戸以上に及びました。
これにより、震災前には19,270人だった人口は15,701人に減少し、今なお復興途上にあります。
そんな山田町の中心部、国道45号線沿いで、周りにはJAやスーパーなどが配置されて復興まちづくりが進められている一角に、中央公園ができました。
2019年(令和元年)の4月に完成したばかりの、まだ新しい公園です。
園内の作りとしては、50メートル角くらいのサイズの土敷きの広場を大きく取り、そこに面したステージと、大振りな遊具が何点か、という仕立てです。
ただ、訪れたときは、まだ造成土が今ひとつ締まりきっていないような雰囲気で、広場部分は湿り気をおびてデコボコの状態でした。
遊具は、波をイメージした大きな滑り台と、赤いロープピラミッド、揺れる動物遊具などがあります。
津波の被害が大きかっただけに、海・波をモチーフにした滑り台の造形に、こちらが勝手に気を使ってしまいますが、これからも海とともに生きていく町の人たちの心の現れだと読み取っておきましょう。
半透明の波の滑り台の裏側は、ほどよい日陰の遊び場になっていて、なかなか工夫のある遊具です。
魚屋さんごっこもできますね。
ロープピラミッドは、まぁ普通ですね。
トイレの時計は、あまり見上げなくても読める位置にあります。
遠くから見えることよりも、子供たちが見やすいことを重視したのでしょうか。
そして、敷地の西端のあたりを小さな川が流れており、それを渡った先も小さな芝生の園地になっています。
100メートルほど離れた海岸沿いには、巨大な防潮堤が築かれて海が見えなくなってしまいました。
川の流れていく先に大きな堤防があるので、津波のときには安心でも、大雨で川が溢れた時に内水被害が出そうなことが心配なのですが、それを受け止める役割も果たせそうな山田町の中央公園でした。
(2019年7月訪問)
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