2070/1000 きつね塚緑地(神戸市垂水区)

2019/03/30

古墳 神戸市垂水区 兵庫県

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狩口台(かりぐちだい)は神戸市西部の海岸沿い、JR朝霧駅を中心として住宅が立ち並ぶエリアにあたります。
住宅が増えたのは1970年代のことですが、明石海峡を望む段丘周辺には古くから人が住んでおり、弥生集落跡や古墳などが多く見つかっています。

きつね塚緑地は、そんな遺跡の一つであるきつね塚古墳を復元整備した公園です。
坂の下から近づくと、周囲を住宅開発するにあたって、丘陵尾根にあった古墳を保存するために色々と苦労をした様子がうかがい知れます。

階段を上っていくと、正面に復元整備された二段築成の円墳がありました。
公園としては、ただの「きつね塚」ですが、古墳としては「狩口台きつね塚古墳」と呼ばれているようです。

解説板は平成28年3月作成ですが、資料によれば公園そのものの開園は平成7年(1995)となっています。

■現地の解説板より「神戸市指定史跡 狩口台きつね塚古墳」
明石海峡を見下ろす丘陵上につくられた直径24mの円墳です。6世紀後半では、あまり例がない二重の堀が掘られています。外側の堀の直径は52mです。
墳丘は2段の斜面でできており、すべて盛り土でつくられています。埋葬施設は全長9.5mの横穴式石室で、中には家形石棺が納められていました。金銅装の馬具や土器も見つかっています。それらの遺物から、西暦580年ごろにつくられたことがわかります。

平成28年3月 神戸市教育委員会

墳丘上まで上がってみました。
20年くらい前までは、南側は駐車場か低層住宅で、海が見えて古墳の立地環境がよくわかったのですが、今は大きなマンションが立ち並びビルの谷間といった様相になっています。

墳丘上の樹がよく茂っており、墳丘に対して大きすぎるほどです。

樹木が大きく日陰になることもあってか、墳丘北側の面は芝生が剥げ気味になっていました。

墳丘の周りを取り囲むように、2本の舗装があります。これが解説板にあった「二重の堀」で、コンクリート舗装が内濠、玉石敷き舗装が外濠の位置や幅を表していると思われます。
でも、実質的には濠部分=園路という使われ方になっていることでしょう。

そのほかに施設めいたものと言えば、木製の休憩所くらい。
屋根だけで、ベンチやテーブルはないコンパクトなものです。

しかし、その下には「武器ヤード」や「売上第一」と書かれた看板があったので、どうやらRPGで勇者が訪ねてくる武器屋になっているようです。
すると、看板の横に置いてあるのは、一番最初に手に入る「木の剣」と「木の盾」ってやつですね(笑)

子供たちにしっかり使われているようなので安心した、きつね塚緑地でした。

神戸市埋蔵文化財センターHP 狩口台きつね塚古墳

(2019年1月訪問)

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