JR五反田駅の北にあたる高台は、江戸時代には岡山藩・池田家の下屋敷があり、通称「池田山」と呼ばれています。
下屋敷は1668年に建てられ、山あり谷ありの広大な敷地だったそうで、昭和の始めまでは池田家の邸宅として残っていたものが徐々に住宅地として売却され、その庭園の一部約7千平米を品川区が買収し、公園としたのが1985年(昭和60年)のことだとか。
現在は、池田山の大半は各国の大使館なども混じる高級住宅地になっており、公園区域は山の中でも高めの位置から、北~東方向へ落ちていく谷地を取り込んだ公園区域になっています。
この谷地形の高低差が庭園の見どころで、斜面の上から池を眺める景色が非常に特徴的です。園内の解説によれば、「のぞき池方式」と言うそうですが、初めて聞いた用語です。
池はひょうたん型。真ん中のくびれたところに橋がかかっています。
木漏れ日の下の池は美しいのですが、上から眺めさせることを意識するならば、もう少し池に覆いかぶさる部分の枝を減らしても良いかなぁとも思いました。
池に注ぎ込む滝、井戸など、装飾的な仕掛けもたっぷり施されています。
また、樹々に隠れてチラリとしか見えないのですが、公園に隣接して、この池を見下ろす位置に建つマンションもあります。
池田のお殿様ほどではありませんが、非常に贅沢な暮らしですね。
とにかく坂道ばかりなので年配の方には大変ですが、都心にありながら静かで落ち着いた空間として、周りの住宅地の価値をも高めている池田山公園でした。
(2018年4月訪問)
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