小坂公園は、かつての京都・島原の遊郭の東に隣接した小坂町にある小公園です。
幕末に建てられた島原大門(国登録有形文化財)からも100メートルほどしか離れていません。
公園西側の出入口は、町家の間を1軒分だけ切り開いたような格好になっています。日頃の使い勝手や災害時の避難などを意識して、少しでも公園に入りやすくする工夫です。
こちらは南側の出入口。西側とだいたい同じような構造です。
東側の壬生川通に面したところにメインの大きな出入り口があるのですが、西と南の出入口の方が後から改修されているようで、敷石などできれいに整備されています。
これによって町家の連続性は途切れるのですが、公園としては他とは少し違った味のあるエントランス空間が生まれています。季節が良ければ、並木の下を通って気持ちよく園内に出入りすることができることでしょう。
お地蔵様の前にスペースが取れるので、京都で盛んな地蔵盆の行事の際なども使いやすいのではないでしょうか。
また、町家の側の構造の変化で「玄関出たら公園の家」も生まれているようです。
さて、そうした出入口を通った先の園内ですが、敷地の中央にイチョウなどの高木を植えて、大まかに広場と遊具スペースを区切っています。
遊具スペースには、砂場を中心にジャングルジム、2連ブランコ、鉄棒、動物遊具などがあります。全体的にパステルカラーの彩色で、優しい印象を受けます。
また、園内で少し離れた一角に滑り台と2連ブランコもあって、目新しいものはないものの、一通りの遊具が揃っています。
そして、トイレはNo.1672 西新屋敷(揚屋町)公園と同タイプの和風デザインのものがありました。No.1672では鉄道高架の存在感に負け、かえって不自然な感じがしましたが、ここではしっかりと周囲に溶け込もうとしています。
ただ、ここでも公園の外に和風の建物が減ってきているので、徐々に浮いてきているのですが。
公園での和風デザインの取り入れ方について少し考えた小坂公園でした。
(2017年10月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿