この公園、名称は灘丸山(なだまるやま)公園なのですが、「灘丸山」という山があるわけではなく、灘区の字丸山にある公園です。神戸市には長田区にも丸山地区があるので、それと区別するための命名ではないかと思われます。
昭和30年代までは山を削って土採り場として使われていた場所が神戸製鋼の企業グラウンドとなり、これが加古川に移転するなどした後に神戸市が取得、1991年(平成3年)に公園として開園しました。標高は約150メートル、市街地と山との境目に位置しており、いかにも平地の少ない神戸らしい公園です。
手近な住宅地からの出入口も、この塩梅。
反対側から見下ろすと、こんな感じ。山の上の雰囲気が伝わるでしょうか。
当然、見晴らしは非常に良くて、右手が神戸の中心・三宮方面、左手には御影・六甲アイランド方面までがくっきりと見渡せます。
このため、神戸市役所により「神戸らしい眺望景観」の一つに選ばれています。
下写真に写っているのは、そのポイントであることを示す通称「針の穴」。穴を通して風景を覗き込むと、広く眺めるのとはまた違った発見があるかも知れません。
ちなみにその左手に写っている丸い建物は、市立美野丘小学校の円形校舎。1956年(昭和31年)に建設されたものだそうです。
そして振り返って園内を眺めると稜線がすぐそこに迫っており、下界への眺めと見比べると、街よりも山の領域に近いことがよくわかります。
間に建っているのは、神戸製鋼の研修施設だそうです。
しかし園内は、もともと野球場やラグビー場として使われていただけあって、広い平場がしっかりと確保されています。山の上にありながら、広場の大きさについては灘区一番の公園ではないかと思います。
広場は一周400メートルの陸上競技場くらいあって、フィールドに当たる部分は、所々剥げていますが、基本的には草敷きです。
フィールド部分の周りは、整った楕円形のトラックというわけではありませんが、周回走ができるような一周園路になっています。見ていると、わざわざ走りに来ている人も少なくないようでした。
健康器具もいろいろあるので、街から上がってきて、周回走をして、筋トレや柔軟をして、と一通りの運動ができます。
広場だけでなく、大型の遊具もあります。
こちらは滑り台が緑色の蛇のようにデザインされた複合遊具。
こちらは崖地を利用した砦遊具です。
階段やデッキの廻廊で森の中を走り回ることができるのですが、写真ではさっぱりわかりません。
幼稚園や小学校のミニ遠足くらいで考えると、先に少し山を歩いてから公園に来て、お弁当を食べて、その後は遊具で遊んで、といったスケジュールが考えられると思います。
ここは隠れた名園だと思います。灘に長く住んでいたのですが全く気がつかなかった・・・というか、子供だったせいか麓からは車がないとちょっと行きにくい距離ですね。
返信削除まず見晴らしが抜群です。
擁壁のアスレチック遊具も面白いですね
Unknownさま
返信削除こんにちは、ブログ作者です。コメント有難うございます。
子供の団体などを連れて行くと間違いなく気にいられるのですが、連れて行くのがとにかく大変なんですよね。あの立地(笑)