ここは江戸時代から村名主を務めた横溝家の屋敷を保存・展示している施設「横溝屋敷」と一体のものとなっています。入場は無料なので、どんどん入ってみましょう。
上写真の長屋門(表門)をくぐった先が庭になっており、庭に面して主屋、蚕小屋、穀蔵など、少し奥まったところに文庫蔵の建物があり、この5つの建物が横浜市の指定文化財となっています。
茅葺き2階建ての主屋は、1階の座敷は休憩場所、2階は展示施設になっています。
ただし展示施設ですので、飲食は禁止です。
主屋の1階部分。この写真では三つの部屋が見えていますが、写っていないところにもう三間、それと撮影のために立っている土間があります。さすがは名主だけあって、部屋数が多いですね。
かつては養蚕用の蚕室として使われていたという2階は、現在は郷土資料館っぽいというか、民俗・民具・歴史紹介諸々といった感じの展示が行われており、いささか雑多な感もありますが私はけっこう好きなタイプです。
おまけに獅子ヶ谷は「モロ、丘」の師岡から分村された地域だと知ることもできました。
ただ、公園名の「みその」はどこから採られたのかは、展示物からは知ることができませんでした。
主屋の2階から眺めた長屋門(左)と穀蔵(右)。
ただ、公園名の「みその」はどこから採られたのかは、展示物からは知ることができませんでした。
主屋の2階から眺めた長屋門(左)と穀蔵(右)。
屋根がぐぉんと高く盛り上がっているかのような面白い形をした穀蔵。現地の案内板によれば「置屋根両妻かぶと造」というそうです。
そして穀蔵の横には小さな屋敷畑。
主屋の隣は蚕小屋です。
主屋と同じように2階が蚕のためのスペースとなっており、1階は食品倉庫として使われていたそうです。
今も体験学習などに使うものでしょうか、野菜などが置かれていました。
主屋裏手には文庫蔵、その横手の方には井戸、水神?などもあって、表側の明るい庭とはまた違った山裾の雰囲気が独特です。
手前の蓋をしてあるものが井戸、奥の祠のようなものが水神ではないかと思うのですが、案内板などはなかったのであてずっぽうです。
こうした季節の恵みを使ったイベント、行事が色々と行われているようなので、近所に住んでいたら楽しめることでしょう。
屋敷の周りには水田もあって、季節が良ければもっと気の利いた写真を撮りに行きたくなるみその公園(横溝屋敷)でした。
●現地の解説板より「横浜市農村生活館 獅子ヶ谷横溝屋敷」
「旧横溝家住宅」は、表門(長屋門)、主屋などの屋敷構えが、江戸時代の農村生活の原風景を残している貴重な文化遺産です。
昭和61年度に表門、主屋を含む5棟の建物が横浜市に寄付され、昭和61年度から平成元年度事業として、建物などの修復整備工事を行ないました。また昭和63年11月、横浜市文化財保護条例に基づき、指定文化財第1号に指定しました。
(2016年4月訪問)
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