ちょうど飛行機で古墳の上を飛ぶ機会があったので、上空から撮影。中央やや左にありますが、周りの建物と比べて古墳の大きさが伝わるのではないかと思います。
ここでは1965年(昭和40年)から10年をかけて、このように巨大な古墳では全国初の全面的な復元整備事業が実施されました。整えられた墳丘斜面には葺石が敷き詰められ、墳丘上にはレプリカ埴輪が並ぶという往時の古墳の姿を蘇らせています。
ところが、本日は五色塚古墳そのものではなく、東に隣接する小公園を訪ねます。
五色塚古墳が復元整備された時には、墳丘を取り囲む周濠は一重だと考えられていて、その通りに復元されたのですが(上写真の芝生部分)、実はその外にもう一本あって二重濠になっていたのです。
その外側の濠の一部を保存した緑地と一体になっているのが、五色山東小公園です。
■現地の解説板より「史跡 五色塚古墳」
五色塚古墳は、全長194mの兵庫県下で最大の前方後円墳です。1982・1984年に古墳の北側で濠の外に幅2~5m、深さ0.2~0.7mの濠がもう1本発見されました。1985年、この土地にマンション建設が計画されたため発掘調査を行ったところ、ここでも濠が見つかり、五色塚古墳に二重の濠がめぐらされていることがわかりました。
開発事業者のご協力により、濠が存在する部分を永久保存するため、緑地として整備していただきました。濠の位置を歩道で表しています。私たちの文化財です。大切にしましょう。
神戸市教育委員会
下写真に写っているくらいの範囲が、開発事業者の協力で整備された周濠の一部にあたります。そのうち石敷きで舗装された歩道部分が濠そのものにあたるのでしょう。
ただ、この部分はおそらく五色山東小公園の区域には含まれず、あくまでマンション事業者が史跡保存に協力してくれた緑地帯だと思われます。解説文だけでは土地所有などの関係はよくわかりません。
この緑地帯を南に通り抜けたところに、本題の五色山東小公園があります。
大規模マンションの開発に伴う提供公園と思われ、小さな広場の隅の方に、ブランコ、滑り台が置かれた構造になっています。
緑地帯との繋ぎは丸太跳びになっていて、すんなりと公園内に入ってくることはできません。なんかこぉ、繋ぎ目の処理が甘いというかなんというか。
開発提供公園には整備内容のルールがあって、出入り口や植栽、遊具などについて大体決まっているものですが、ここの場合は無理に個性のない遊具広場にせずとも、周濠の表示を伸ばしてきても良かったのではないかと思う五色山東小公園でした。
(2016年1月訪問)
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