No.1113 萩之茶屋北公園は、野宿対策等のために封鎖されていた公園が地域住民らの取り組みによって復活・再整備された例でしたが、今回は、未だその途上にある花園公園です。
場所は市立の小中学校のすぐ南に隣接しており、No.1113と条件は似通っているのですが、どうも公園内に1~2張りほど建てられているテントの野宿者側と行政側の折り合いがつかないようで、そのテントまでの道筋だけを開放して、その他は封鎖してあります。
はっきり言って、異常な光景です。
封鎖してあって入れない区域も一部はきれいに手入れされているだけに、逆に開放されている区域の扱いの異常さが際立ちます。
ちなみに封鎖と言ってもまったく入れないわけではなく、大阪市に事前に申し込めば使えるようです。
行政と野宿者(および支援者)、地域住民の誰が悪いという議論ではないと思うのですが、一度こじれると長引くテーマです。
なんとかして正常な状態に戻って欲しいものですが、「正常とはどういう状態なのか」というところからの議論になるので、先は長いと思われます。
(2015年10月訪問)
記事中では「先は長い」と書きましたが、本日(2016年3月30日)に大阪市による行政代執行(法に基づく強制撤去&費用の請求)が実施されました。産経新聞の記事によれば、私が訪れた後、2015年の12月に文書による撤去勧告が出されていたものの、それに対する動きがなかったために代執行に至ったということです。
返信削除■産経新聞Web版記事より http://www.sankei.com/west/news/160330/wst1603300041-n1.html
『大阪・西成の違法テントを強制撤去、市が通学路上で行政代執行 市道の一部にバリケード』
大阪市は30日、日雇い労働者が集まる西成区の「あいりん地区」の道路や公園を不法に占拠しているとして、行政代執行法に基づき、テントや小屋などを強制撤去した。市によると、同地区での行政代執行は平成10年12月以来。隣接する市立新今宮小学校・今宮中学校の通学路に設置されるなどしたため、苦情を受けた市が昨年12月から文書で撤去を勧告していた。
対象となったのは、ホームレスの男性1人が居住する市道に張られたテントや、日雇い労働者を支援する労働団体が地区内の花園公園に廃材でつくった小屋、ビラを張った掲示板。
代執行は同日午前8時20ごろから始まり、市職員約130人が立ち会った。担当者が代執行宣言を読み上げた後、テントや倉庫の撤去作業を開始。終了後、再びテントが設置されることを防止するため、市道の一部にバリケードが設けられた。
市建設局によると、公園周辺でテントなどが設置されたのは11~14年ごろ。その後、市によるホームレスの就労支援などで設置数は減少したが、一部は自主撤去に応じなかった。
市は「やむを得ず強制撤去することになった」としており、人件費として約15万円ずつをテントの男性と労働団体に請求する方針。