No.874の峡通り樹林地と同じく、崖線上の保存樹林を市民に開放しているのが「平兵衛樹林地」。少し離れたところから見てみると、崖上の開発残地だとわかる外観をしています。
ちなみに名称は、かつて付近が平兵衛新田という開拓地であったことから取られた名前だそうです。武蔵野の丘陵台地上で新田開発が進んだのは、1653年に玉川上水が開削された後のことです。
■現地の解説板より「平兵衛樹林地」
この樹林地は、昔の人が「ハケ」と呼んだ国分寺崖線上にあります。今では残り少なくなった崖線上の樹林を守るため、東京都の保存樹林地等公有化資金貸付制度により市民の樹林地とすることになりました。
この樹林地の名称は、昔このあたりが平兵衛新田と呼ばれていたことにちなんだものです。
さて、峡通り樹林地がJR国立駅から徒歩200~300メートルくらいの場所だったのに対して、ここは800メートルくらいは離れており、周囲は宅地化が進んでいるものの生産緑地(農地)も多く見られます。
峡通りと比べれば擁壁などの人工物に取られている部分も少なく、かなり広く感じられるうえ、樹木も大きく、いちおう多層になっていて「林」の様相を残しています。
40メートル四方ほどの広さですが、散策路沿や東屋もあって、ちょっとした山の雰囲気を味わえます。
そして樹林地に隣接して一体的に設けられているのが「光町もみじ公園」。光町の名は、町内にある鉄道総研で開発が進められた新幹線・ひかり号から取られたものだそうで、すなわち、ひかり号が先で、町名が後ということです。
時代とともにエポックも変わるものですが、今でも鉄道総研の一般公開行事は「平兵衛祭り」という名で開かれているそうで、そういう繋がり方は大歓迎です。
樹林地と比べると狭いのですが、複合遊具と砂場、トイレなどがあります。
複合遊具はやや大きめで、保育園~幼稚園児くらいならたっぷりと遊べるサイズ。
と、園内を見て回っていると、「関東の富士見百景」に選ばれているとのプレートに気づきました。
西の方を眺めてみると、霞んではいますが確かに見えています!
気候が良ければ、もっとハッキリと見えたことでしょう。
それにつけても邪魔なのは電線...
(2014年10月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿