地図で見ると、公園を含む一辺200メートル四方ほどの正方形の範囲だけが、周囲の道路や町割りと関係なさげに浮かび上がっていることがわかります。
実は、ここは明治から戦中までの約50年間、神戸刑務所があった場所です(現在は明石市に移転)。
日文研の所蔵地図データベースで公開されている1930年(昭和5年)発行の『實地踏測神戸市街全圖-神戸市西部』(和樂路屋)と見比べると、刑務所の範囲内に現在の菊水公園と周囲の市営住宅などが収まっていることがよく分かります。
『實地踏測神戸市街全圖-神戸市西部』(和樂路屋)より |
移転から70年が経ちますので、公園の中にとくに刑務所の名残のようなものは見当たりません。
公園の外でも、200メートルほど離れた新湊川に架かる橋の名が「洗心橋」で、これが出所した人が心を新たに出直すことを願って名付けられたということくらいです。
さて現在の公園内は、中央に大きく土敷きの多目的広場を置き、その周りに20~30メートル程度の幅で取られた外周部には周回園路が設けられています。
園路は所々で細い部分もあるのですが、園内を一周しているという点がなによりです。
そのうち西側の園路沿いには下水道の高度処理水を利用した水路が通っており、ところによっては深さのある池状に、また別の場所は浅瀬のせせらぎとしてビオトープ仕立てにと変化を持たせており、短いものですが様々な景観が楽しめるようになっています。
また水路沿いは、ほどほどにボリュームがありつつも明るい林になっており、なかなか気持ちのよい空間が作り出されています。
最近では、ご近所の方々がホタルの飼育に挑んでおられるそうです。
公園の中のせいぜい数百平米の林ですので、幼虫から飼育して成虫まで育てることはできても、毎年、産卵-孵化-成長というサイクルで繁殖させることは難しいと思いますが、頑張っていただきたいものです。
最近では、ご近所の方々がホタルの飼育に挑んでおられるそうです。
公園の中のせいぜい数百平米の林ですので、幼虫から飼育して成虫まで育てることはできても、毎年、産卵-孵化-成長というサイクルで繁殖させることは難しいと思いますが、頑張っていただきたいものです。
また敷地の北側と南側の2箇所に分かれて遊具広場があり、北側はブランコ、砂場、揺れる動物など幼児向けの遊具が、南側には中規模の複合遊具が置かれています。
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