東山貝塚公園は、その名の通り東山貝塚遺跡に関連する公園です。
しかし目黒区HP中の公園紹介のページには「東山貝塚跡につくられた公園」、遺跡紹介のページには「貝塚の近くに区立東山貝塚公園を造成」と微妙に異なる内容が書かれていて困ってしまいます。
そういう時は、まず現場へ。ちゃんと現場の解説板には「貝塚はこの崖から発見されました」と書かれています。
しかし、ここでの「崖」という表現も微妙ですね。崖そのものが造成工事で切り直されて原形をとどめていないようにも見えます。
思うに「崖が造成され壊されてしまった貝塚跡のすぐ横につくられた公園」が正解なのではないでしょうか。
「う~ん、この崖かぁ」とコンクリートの擁壁をいくら見上げても感慨はゼロ。
貝塚があったことを思い浮かべるには、かなりの想像力が必要です。
貝塚があった時代には、この辺りまで海が入り込んできており、崖の上に人が住んでいたわけですが、展示の都合で崖下の公園内に竪穴式住居っぽい展示施設がつくられています。
公園名は貝塚なのに、展示施設は竪穴式住居というあたりに一貫性がないようにも感じます。
展示施設のガラス戸から中を覗くと、縄文人の一家がいます。
ガラスが汚れていてわかりにくいのですが、どうも鍋が噴きこぼれているようです。
「貝塚公園」っぽいのは入口付近だけで、公園全体としてみると、先ほどの崖地から流れ出てくる湧水を取り入れた流れが園内を貫き、庭園風で落ち着いた公園です。
もっとも、湧水といっても擁壁からの滲み出しで風情には欠けますが。
入口の展示施設ばかりが目立ちますが、奥に入ってもらえば、また違った雰囲気の味わえる良い公園でした。
●目黒区による公園紹介ページ
●目黒区による遺跡紹介ページ「歴史を訪ねて 東山貝塚遺跡」
(2013年5月訪問)
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