大阪狭山市にある狭山池は、築造年代がはっきりしている溜池の中では日本で最も古く、7世紀前半に築かれたものです。西除川(天野川)と三津屋川という2本の川を堰きとめた堤は平成に至るまで幾度もの改修を受けて、満々と水をたたえています。
現在は周囲約2.9km、面積は約36haで、その歴史や景観などが評価されて農水省によりため池百選に選ばれています。
とくに平成の大改修では、洪水調整機能を強化するため堤体を中心に大規模な改修を受けました。この大改修の際に発掘された古代の築堤を保存展示するために大阪府立狭山池博物館が建設され、池の周囲も本格的な公園化が図られました。これが狭山池公園です。
都市公園の種別としては市の総合公園、面積は8.7haということですので、水面は含まずに外周の堤部分がすべて公園になっているのではないか思います。
そういう立地の公園なので、基本形はこの写真のように、堤防天端の遊歩道とサクラなどの並木、池縁に近いところの遊歩道まで降りられるスロープ、ただし池端にはフェンスがあって水面には出られない、という構造になっています。
一部には木道(木橋)があり、洪水吐(ダムから水を流し出す口)を眺めることができます。
自分のカメラで撮れる限りの広角で撮影した狭山池。半分くらいしか写っていません。
こちらが狭山池博物館の外観。
ダム堤体のすぐそばにあるのですが、堤の高さが18.5mあるので、スロープや階段でかなり降りていかねばなりません。
堤体上から博物館越しに池尻地区の住宅地を眺めます。
このあたりの人は、ずっとダムの堤体を眺めて暮らしていることになりますね。万が一にも堤が切れることがあれば大惨事です。
●大阪府立狭山池博物館
●大阪狭山市のHPより「狭山池」カテゴリ
●日本の都市公園100選&日本の歴史公園100選
●農林水産省ため池百選
(2013年5月訪問)
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