その場所が犀ヶ崖(さいががけ)で、この史跡の周りを公園にしたのが犀ヶ崖公園です。
●現地の解説板より「犀ヶ崖」
犀ヶ崖と呼ばれる範囲は、はっきりしないが、この付近から下流約450メートルの間に、急な崖が連続している。この付近では、幅約30メートル、両岸とも深さ10数メートルの絶壁をなす。
元亀3年(1572)12月22日、徳川家康は三方原において武田信玄に一戦を挑んで敗け、浜松城に逃げ帰ったが、その夜犀ヶ崖付近で徳川方が、地理に暗い武田方を急襲して、この崖に追い落としたと伝えられる。
崖上の宗円堂には、この戦による両軍の死者の霊が祀られており、その霊を慰めるため、毎年遠州大念仏が行われる。静岡県指定史跡。
浜松市
ちなみにNo.468、469で登場した「布橋」という地名は、雪が降る中、この崖に白布を渡して擬装し、武田方を欺いて追い落としたという伝承に因むものです。
史跡としての見どころは、その崖と宗円堂(犀ヶ崖資料館)です。
公園敷地は、おそらく厳密には資料館の前庭というか駐車場代わりの広場だけで、崖などは公園には入っていないと思われます。もしかするとトイレも公園施設かも知れません。
ただ、この広場があってこそ、件の「遠州大念仏」踊りの保存伝承ができるという働きもあることでしょう。
崖はこんな感じ。
覗き込めるように展望台がありますが、崖そのものは樹が生い茂って武田方が追い落とされた面影はなく、「まぁこんなものでしょう」という以上の感慨はありません。
見学無料の資料館の中には、合戦と遠州大念仏に関する展示、また美しい天井絵があります。
こちらはじっくりと楽しむことができました。
●浜松市役所 犀ヶ崖資料館案内
(2013年3月訪問)
訪問後、犀ヶ崖資料館は耐震性に問題があるということで建替えとなったそうです。
返信削除●浜松市HP 家康くんのぶら~り探訪記 > 犀ヶ崖(さいががけ)資料館
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/miryoku/hakken/tanbo/201505.html