その隣に広い駐車場があり、その横に小さな公園があります。それが新町緑地公園です。
細長い敷地の中央にはトイレ、余ったところにパーゴラ、ベンチ、彫刻などが上手に置かれています。
賑やかな市街地の一寸した休憩場所としては、これぐらいの凝りすぎないデザインがちょうど良いと思います。
交通量の多い道路に面した側に置かれている石彫は、細井良雄作「大地に生きる人・マミー」という作品だそうです。
福島市では「彫刻のあるまちづくり事業」を展開しており、市街地のあちこちに様々な作品が置かれています。こうしたパブリックアートでは、場所の空気を左右するほどに主張しすぎるものも困りますが、あまり周囲に融けこみすぎても置く意味がありません。その点、こちらの作品は程よく引っかかってくる感じで、この公園を印象づけるアイテムになっています。
私ならこの公園のことを誰かに説明する時、絶対「ほら、頭にお盆を乗っけた女の人の像がある公園だよ!」と言うと思います。
●現地の解説プレートより
『大地に生きる人・マミー(細井良雄)』
朝早くから夕方までデカン高原の人々が力強く大地を耕し生活を続けている姿に非常に感動した。力強く大地を耕し、子供を育ててゆく偉大な母親が一日の終わりに大地に座り、その日の出来事を夕日と大地に感謝し、お祈りをしている姿を表現した。
福島市彫刻のあるまちづくり事業
ところで、公園とは何の関係もありませんが、この公園から福島稲荷の敷地を挟んだ反対側には、幕末の長州藩士・世良修蔵の墓(霊神碑)がありました。
戊辰戦争時の下参謀として福島まで来たものの、会津攻めを強硬に主張して仙台藩に嫌われて斬首された人物だからか、あまり手入れもされずひっそりと隠れるようにとしか言いようのないお墓でした。
(2012年12月訪問)
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