宮古島の東の端、太平洋に向かって突き出た細長い岬が東平安名崎(ひがしへんなざき)です。断崖上の岬の先端に灯台があり、そこから遮るものなく水平線が丸く見えることで有名で、また風衝植生も美しく宮古島では名高い観光地の一つです。
こういう場所は、制度的には自然公園や名勝として保護されていることが多いのですが、東平安名崎は都市公園になっています(県指定天然記念物や名勝にもなっていますが)。
まずは公園の入口。岬の先の方まで2車線の観光道路が通じています。厳密なところでの公園と道路の境界はよくわかりません。
観光道路を1.5キロほど進むと駐車場があり、そこから先は灯台まで歩いて行かねばなりません。距離にして300~400mほどですのでさほど苦になる距離ではありませんが、駐車場の脇には観光人力車の「灯八」さんがいて往復の道すがら案内や唄を聞かせてくれます。
駐車場から先はこんな感じ。ちょうど灯台が工事中に訪れたもので見映えのしない写真ですが、普段はもっとシュッとしたスタイルの灯台が美しく見え、中を見学することもできます。
途中には宮古島名物・トライアスロンの印の入った休憩所、伝説に彩られた美女・マムヤの墓などの小さい見所もありますので、のんびりと散策するのも楽しいと思います。
そうした自動車観光向けのメインルートとは別に、自転車道・遊歩道もついています。自転車でここまで来る人がどれほどいるのかはわかりませんが、観光道路とは違って南国の植物が茂る崖の際を通るので、また違った楽しみ方ができると思います。
ところどころで地割れがして崖が崩れかけているようで、ルートを付け替えている場所も見られました。
余談ですが、わたしはこの自転車道を通っている時に、クジャクのつがいと遭遇しました(茂みから急に飛び出してきたもので写真は撮れませんでしたが)。宮古島では野生化したクジャクが100羽以上は生息しており、農作物に被害が出ているそうです。
そしてもう一つ、観光客はまず行かなさそうなのが駐車場の脇にある遊具広場。「遠足で訪れる子供たちがお弁当の後に遊ぶかも知れない...」という表現で伝わるでしょうか、とにかく日常使いにはまったく対応できない立地です。
遊具はワイヤーが外されて機能を失ったターザンロープ、入るのがちょっと怖いくらいの洞穴がついた土盛りの「山」、どこまでがそれなのかわからない砂場と滑り台などがありました。もしかすると日本で一番眺めの良い遊具広場かも知れません。
ちなみに、日本の都市公園100選に選ばれています。この100選の中では、最南端の公園となります。
●日本の都市公園100選、日本の歴史公園100選
(2012年10月訪問)
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