もともと公園と、北側に道一本隔てた場所にある南大江保育所のある敷地とは一体のものだったようで、以前は南大江小学校がここにありました。さらに遡れば、江戸時代には大阪の自治的行政組織であった大坂三郷の一つ、南組の惣会所があった場所で、保育所側の道路沿いに両者を記念する石碑が据えられています。
小学校の移転当時の詳しい状況がわからないのですが、南大江小学校のHPによれば、同小は戦前は男女別の学校で、女子校の方が戦中に「錦郷国民学校」と名乗っていたようです。それが戦後に男女共学の南大江小学校となり、さらに1970年に「元農人町公園に移転する」と書かれていますので、何らかの理由で小学校と公園の敷地を交換するということがあったのかも知れません。
そのため旧小学校のうち名前が消えてしまった「錦郷」の方を公園の愛称にして残したのではないかと想像されます。
さて、現在の公園は、保育所の側に大きく取られたエントランス一体型の休憩広場、遊具広場、フェンスに囲まれた多目的広場の三つに分かれています。
エントランス広場は、舗装された広場の中にケヤキが植えられており、夏でも涼しく、保育所のお迎えに来たお母さん方が井戸端会議をするのにピッタリです。
エントランス広場 |
遊具広場は比較的最近にリニューアルされたようで、幼児向けの複合遊具やカラフルなブランコなどが並びます。
遊具広場 |
多目的広場は円形のフェンスで囲まれており、「象の檻」と呼ばれた米軍の通信施設を思い起こさせます。
多目的広場 |
そして普段は目に入りにくいのですが、公園内の時計には小さな巣箱のような飾りが付いており、小鳥が公園で遊ぶ子供たちを見ています。些細なことですが、この公園のちょっとしたお洒落ポイントになっています。
(2012年7月訪問)
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