古来このあたりは「代々木の原」と呼ばれ、江戸時代には大名家の下屋敷が多く置かれました。江戸末期で言えば、代々木公園の敷地は信州高島藩、結城藩、岸和田藩などの下屋敷でした。
月日は流れ、明治になると大名屋敷は畑に姿を変え、それが陸軍に買われて練兵場となり、戦後はアメリカ軍の宿舎(ワシントンハイツ)として接収され、1964年の返還後は東京オリンピックの選手村として利用され、5ヵ年の工事を経て1971年に東京都立代々木公園として全面開園しました。
整備計画はコンペによって選ばれたのですが、その募集要項には「東京都唯一の森林公園として造成される」と記されており、明治神宮と一体的な森をつくることが意図されていました。
それから40年。現在は立地や規模、内容から日本を代表する公園の一つになっています。
現在の代々木公園は、大きく南北2つに分かれます。
南側はNHKや国立代々木競技場などに隣接するブロック。渋谷駅方面からの入口にあたります。
(もっとも、東京公園文庫『代々木公園』(東京都公園協会)によれば、森林公園として開園すべく整備段階から幹周りで30~90cmほどの大木をかなり投入したそうなので、単純に40年で育った森林とは言えないところもあるようです)
南北のブロックを結ぶ橋の上から北ブロック 常緑の大木のボリュームがすごい! |
公園ですので、大きく育った樹の下はきれいに整理されています。後継樹のことも考えると、そろそろ中層・下層の植生を豊かにしていくことも考える時期に来ているかも知れません(場所を限ってということにはなるのでしょうが)。
森のアクセントになるイチョウの純林 |
中央の芝生広場は、以前はひたすらに広い芝生広場だったのですが、平成に入ってからの改修で一角に池ができました。
訪れたのは5月末でしたが、もう日光浴に励む人たちがいました。池。中に入って遊ぶ感じではありません |
遊具広場など子供向けの遊び場はないのですが、サイクリングコースとレンタサイクルがあります。子供用自転車のサイズと種類が豊富なのが嬉しいところです。
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