佐賀県の伊万里(いまり)駅は、旧国鉄時代は1つの駅舎で筑肥線と松浦線との乗換駅だったのですが、分割民営化などで路線がJR九州と松浦鉄道とに分かれてから、新たに元・駅を貫くように道路が通されて、駅舎も線路も道路を挟んだ2つに分割されてしまったそうです。
そのうちの東側にあるJR駅の駅舎を出たところにあるのが、伊万里駅前公園です。
駅舎を出たらいきなり公園ですので、文字通りの駅前公園です。
基本的には一面の舗装広場で、外周植栽によって東側に隣接する自動車ロータリーとは縁が切られてきます。
下写真で手前に見えているのはテントを架ければすぐに半屋外にチェンジできるようにした屋根フレームで、この時は冬のイルミネーションで、小学生が作成したペットボトルのランタンが無数に吊るされています。
これもイベント用と思われる木製の滑り台。
同じくイベント用のハート柄の飾り物。夜になると光って、撮影ポイントになるのでしょう。昼間はすぐ後ろが一般住宅なのは御愛嬌。
それ以外に常設のモニュメントと言えば、カブトガニ。伊万里湾に生息しているカブトガニを記念してのことらしいですが、どうせならこれもイルミネーションで飾ってあげたかったように思います。
もう一つ、駅舎の前に立つ男性は、伊万里出身の実業家・森永太一郎。日本で始めてキャラメルを製造・販売した森永製菓の創業者です。
森永太一郎氏の横を通り抜けて、建物の2階に上ります。
冒頭で書いたように、もともと地上駅だったものを分断するように道路が通されたため、現在は東・西(JRと松浦鉄道)の駅舎には、それぞれ2階建ての建物がくっついており、2階部分がデッキで繋がっています。
このデッキもかなり広めでベンチや屋根が設けられ、広場状に仕上げられています。それほども人通りが多くないでしょうから、ストリートミュージシャンなどにちょうど良い場所のように思います。
デッキの上から、下を通る大通りと、右手にJRの駅前公園、左手に松浦鉄道駅前のロータリーを眺めます。
もともとは奥の方から伸びてきた大通りが今立っているあたりに突き当たって終わりになっていたわけで、市内を南北移動する際に、地上にある駅・線路が邪魔者扱いだったことがよくわかる構造ではあります。
鉄道と道路との盛衰を感じる伊万里駅前公園でした。
(2024年2月訪問)
伊万里は廃れた街となってしまいました。この先も更に衰退していくことでしょう〜
返信削除造船会社等があるだけで持ってるって感じですね〜