以前に大阪府和泉市にあるNo.3615 中央公園を訪ねましたが、それは和泉中央駅の北に隣接するニュータウン内の公園でした。
この駅の南側にもニュータウン開発がされているわけですが、地形その他の事情で直近には住宅がなく、約700メートルの歩行者用通路を抜けたあたりから住宅地「のぞみ野」が始まります。
そもそも、この付近は1960年代から「婦人子供服団地」として開発がスタートしているのですが、1980年代から南側にURによる新しい団地・トリヴェール和泉の開発が進む中で工場が移転していき、その跡地にマンションが増えているという事情があります。
マンションなど、ひとつひとつの規模は大きくても、計画的に実施される団地開発と比べればずっと小さい開発では、300平米にも満たない狭小公園ができがちなのですが、のぞみ野の入口にあたる三叉路にも、そこに面して3つの狭小公園があリます。
ひとつ目が、のぞみ野7号公園。交差点北東のマンション開発に伴う提供公園だと思われます。
都市の環境を育むために「一定規模以上の住宅開発などを行なう業者は、その開発面積などに基づき、決められた規模の公園緑地をつくって自治体に寄付する」という制度があるのですが、それによる公園を、提供公園と通称します。
建物の南と西とに沿って2つのオープンスペースが細長く続いており、2つ合わせればそこそこの面積があるのですが、おそらく公園扱いは西側の遊具やパーゴラがある230平米ほどの範囲だけだろうと思います。
南側は路面の仕立てが違うので、公開空地かなにか、別の制度を使って誰もが歩けるようにしたスペースではないかと思います。
ちなみに西側は、歩道がマンションの前で急に狭くなり、公園に入るところで消滅して、遊び場との境界もはっきりしないところを歩くことになります。
このあたりの分譲は21世紀に入ってからで、それほど古い開発でもないので、もう少し歩く人のことを考えた構造にできなかったものかと思います。
そういうわけで、すぐ横を皆が通るところに、小ぶりな複合遊具がひとつと、パーゴラが一つ。これがのぞみ野7号公園のほぼ全体像です。
そして、「南側の公園ではなさそうなオープンスペース」から道向かいを眺めると、そこにのぞみ野10号公園があります。こちらも300平米に満たない狭小公園です。
奥にある戸建住宅地か、もしくは右手に見えるマンションの開発に伴ってつくられたものと思われます。
戸建住宅地へのショートカット通り抜けに使える通路と、右奥に小広場、遊具などがある構造です。
滑り台や揺れる動物遊具がある一角は、通路からはやや離れており、先ほどの7号公園に比べれば落ち着いて遊ぶことができます。
スペースに多少の余裕もあるので、こちらに複合遊具がある方が良かったとも思います。
小さな園内なのですが、歩いてみると、縁石や擁壁などが場所によって少し違ったものが使われており、途中で一度、再整備が入った可能性が考えれます。
もしかすると、隣り合う戸建住宅地とマンション、どちらか先の開発に伴う提供公園に、後から開発されたものに必要となる面積分を継ぎ足して拡張再整備したのではないかと考えてみますが、本当のことはわかりません。
そして、10号公園を出たところから、三叉路の方を見ると、交差点の向こうに11号公園の緑が見えています。
交差点に戻り、冒頭登場した歩行者用通路の横で、少し角度をずらすと11号公園が画角に入ってきます。
番号順に記事にしていますが、要は7号公園のすぐ向かいの角地です。
こちらがのぞみ野11号公園。3つの公園の中でもいちばん小さく、資料によれば109平米しかありません。
ベンチが一つと、揺れる遊具が一つだけ。
子どもを遊ばせるにしても狭すぎるので、利用者の大半は、マンションに向けての通り抜け利用ではないかと思います。
施設は少ないのですが、その代わりに植栽はマンションのエントランス周りと一体的になっており、きれいに管理されています。
それぞれの開発事業ごとに整備・提供されるため、すぐ近くに狭小な公園ばかりが集まってしまった3公園でした。
(2024年5月訪問)
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