2738/1000 ティダガー森林公園(沖縄県金武町)

2021/05/18

沖縄県 金武町 身近な公園

t f B! P L

さて、「森林公園」というと街から離れた場所にあるイメージなのですが、金武町のティダガー森林公園は街なかにある谷地を公園としたものです。
この公園内にあるのが、No.2736 モーシヌムイ公園の解説板で「金武ノロが正月にアナガー(穴川)、ティーダンガーと共に拝む場所であったといわれる」と書かれていたティダンガーのことだと思うのですが、よく似た違う名前のカー(湧水)だったらスミマセン。

出入口にある案内図を見るとすごく奥が深いように見えますが、実際の距離にすれば300メートルほどです。

でも出入口から見てみると、かなり本格的に森なので出張の合間に気軽に立ち入ってよいものか迷います。まぁ行けるところまで行ってみましょう。

出入口すぐのところに、擁壁に穴を開けて小部屋のようにしたスペースがありました。本来は何に使うスペースなのかはわかりませんが、今は折り畳みイスと掃除用具が置いてあり、少しくらいの時間なら休憩できるようになっていました。

ちょっと進むと樹木が分厚く覆いかぶさり、道には背の高い草が茂ってきて、歩きにくくなってきます。長靴も長袖も用意もしていないので、ハブが心配なほどです。

それでも頑張ってナーカヌカーまでやってきました。
案内図には「学習広場」と書かれていましたが、実際には沼状になったカーの上に、園路から木製デッキが張り出しているような形です。

■現地の解説板より「ナーカヌカー」
ナーカヌカーは嘉陽層の谷筋を掘ったカー(湧水)で、現在でも香炉があるのでティダガーの参道から遥拝する人がいます。かつては、よくお正月に拝まれていました。
水道が設置される以前は飲料水や洗濯等生活用水として利用され、水は田んぼに流れていたそうです。また、このカーは「ナーカー」のパーパー(おばあさん)がしきっていたため、子どもが遊ぶと叱られることもあったそうです。
※嘉陽層と「カー」の関係:沖縄本島中部以北の東側に分布する砂岩、嘉陽層は透水性の良い地質構造をもつが、その上にのる琉球石灰岩は、多孔質の岩質のため雨水は岩石を容易に透水し、かつ科学的風化作用を受けて石灰岩をとかしてしまう。
そのため基盤の嘉陽層が不透水層になり、両層の接触する不整合面に湧水(カー)が発達しやすい。

簡潔でわかりやすい文章ですが、気になるのは「パーパー(おばあさん)が仕切っていた」という部分ですね。
もしかして、入口で見かけたスペースは、パーパーの待機場所だったのかも知れません。

ここで雨が降り出したために引き返し、ティダガーまではたどり着かなかったティダガー森林公園でした。
いつの日か、続編を書きたいものです。

(2021年3月訪問)

ブログ内検索 Search

アーカイブ Archive

地図 Map

問い合わせ Contact

名前

メール *

メッセージ *

Facebook Page

QooQ