本日の灘オリーブ園は、外見からはわからないことの多い施設です。そもそも公園なのかどうかもわかりませんが、とりあえず記録しておきます。
灘区を流れる都賀川の両岸がずっと都賀川公園という都市計画公園になっているのですが、道路や鉄道と交差するところでは公園区域が途切れます。
そのうちの一つ、JR東海道線との交差点の東南側だけ、制度上の公園が途切れても実際の園路が線路沿いに続いています。
空間の特徴をよりハッキリとさせるため、園内を一気に通り過ぎて反対側から見ると、こうなっています。
こちら側から来ると、そこまで続いていた12メートル道路が急に半分の幅になるので驚きますが、いったい何の用地なのでしょうか。
こちら側から近づいてみると、「灘オリーブ園」の看板が掲げられています。
西から入ると「こみち」、東から入ると「オリーブ園」ですが、どこかに境界があるわけではありません。おそらくは、元々は「こみち」として開設されていたスペースがあまり使われていないことに目をつけた人がオリーブ植樹の適地に選び、後付でオリーブ園になったのだろうと思います。
そもそも神戸とオリーブの関係は古く、現在は異人館街で知られる北野の一角において、1879年(明治12 年)に官営種苗会社が南方系植物の試験圃場を開設し、オリーブやゴムなどが植樹されたことに始まります。しかし結果として神戸での栽培はうまくいかず、10年ほどで試験圃場も売却されて宅地となってしまいました。
その後、100年以上も忘れられていた存在だった神戸阿利襪(オリーブ)園ですが、近年に研究が進み、北野坂の圃場跡に解説板が建てられるようになりました。上に書いた説明も、その解説板からの抜粋整理です。
こうした経緯に注目し、5年ほど前から市内でオリーブ園を再興しようと取り組む人たちが出てきていることが報道されているので、おそらくはその関連で灘オリーブ園が開かれたものと想像します。
と言うことで、園内には各種オリーブが植樹されています。
上述の国営オリーブ園では、植樹してから3年ほどで搾油できるまでになったそうですが、ここのオリーブはどうでしょうか。
ブログ作者はオリーブの品種についてまったく知らないのですが、おそらくは搾油用と食用は違っていると思うし、観賞用品種もあると思います。ここに植えられているのは何向きのオリーブなのでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿