歌敷山(うたしきやま)は、神戸市垂水区の明石海峡を望む丘陵地に、大正時代から徐々に開かれた住宅地です。そんな町の一角に、歌敷山公園があります。
ただし、公園のある場所は地形的には谷頭にあたり、周辺が造成・開発される中で残った谷地、池跡を公園にしているような格好で、今も公園の横では少し太めの雨水溝が通っているのを見ることができます。
周辺が本格的に開発される前の1967年のワラヂヤの地図を見ると、現在の公園の場所にはしっかりと池が描かれています(中央やや右)
敷地の一番上には、道路に近いところにパーゴラがあり、ここから上写真で見たように園内を見渡すことができます。
道路側からは使いやすいパーゴラなのですが、園内全体からすると広場とも遊具とも切り離された位置だという点が、微妙なところです。
園内の広場から、パーゴラの方を見上げるとこんな感じになります。なんとなく、池底から見上げているような地形になっていることが伝わるでしょうか。
そして、同じあたりから、もう一段下がったところにある遊具コーナーを眺めたところ。大きな砂場と複合遊具があります。
敷地としてはここで行き止まりになっていて谷下の住宅側には通じていないため、使い勝手の面では難があるのですが、ここには池尻の堤があったと思えば通り抜けができないことも納得です。
今は失われた地形の妙が味わえる歌敷山公園でした。
(2020年11月訪問)
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