湯屋谷は付近の古い地名で、宅地造成されたエリアを離れたところには今も字名として残っています。
これについて、神戸史学会編『新・神戸の町名』(神戸新聞総合出版センター)には「湯屋というのは寺院に付属した施設で(中略)転法輪寺の湯屋があったものか」とあります。じっさい、この公園付近から流れる谷筋が福田川へと注ぐあたりには今も温泉施設がありますので、昔からそうした施設があったのかも知れません。
さて、そんな地名の話はさておき湯屋ヶ谷公園ですが、面積は10,000平米もあり、住宅地の公園としては非常に豊かな印象を与えてくれます。
これくらいの面積がある公園は、行ってみると半分以上が野球場になっていることも多いのですが、ここは自由広場という点も私好みです。
敷地の西半分くらいが土敷きの広場、東半分くらいが元地形を切り残したような丘になっており、この丘の上に大きな複合遊具があります。
全体を写真に収めることができないくらい大きく、4階建てのタワーの頂上から長い滑り台が飛び出してきます。
これくらい長いとローラー滑り台が採用されていることも多いのですが、ここはよくあるステンレス板ですね。南に向いているため夏場は日に照らされて熱くなるかも知れませんが、地上高があるので風に吹かれて冷めるかも知れません。どっちが勝つか?
タワー部分はラダーやネットを組み合わせて上まで登っていく構造になっており、普通の階段やスロープなどはありません。幼稚園児ではやや厳しく、小学生以上を対象としている雰囲気です。
タワー部分もまぁまぁ難易度高めの遊具になっていることで、子供たちがロング滑り台までたどり着かず、必要以上に混み合わないようになっているのかも知れません。
タワーの頂上に登ると、すぐ隣にある神戸総合運動公園の野球場、ほっともっとフィールド神戸がチラッと見えました。間の樹がなければ、試合も見えるくらいの距離です。
そして滑り台とは反対側には、それと同じくらい長い雲梯が繋がっています(三分割されているので、本当はそれほど長くないのですが)。
雲梯も平均台も物件としてはよくあるタイプのものですが、広々とした芝生の丘に設置されると、なんだか良く見えてきます。
鉄棒も、あからさまに普通のものですが、置き方ひとつで明るく見えるものですね。
大型複合遊具以外にも、砂場の中に滑り台と雲梯の複合遊具があります。
グネグネしたジャングルジムも、大型のものが置かれています。
これってやっぱり、遊具メーカーの職人さんが一つ一つ手で曲げているのでしょうか。
おもしろい遊具が多いために、普通の2連ブランコが地味に見えてきます。
ニュータウンの暮らしに彩りを与える湯屋ヶ谷公園でした。
(2020年3月訪問)
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