那覇市の泊(とまり)は、浦添に本拠を置いた中山王国、さらに沖縄本島を統一した琉球王国が港を整備した場所です。今も本島周辺の離島航路が発着する泊港があるのですが、町域としての泊には、現・泊港に面していない住宅地も多く含まれます。
ちなみに、泊には、日本に向かう前にペリーが来航したため、住宅地の中にもこんなモニュメントがありました。
泊北公園は、そんな泊の住宅地の中、すぐそばには小学校や幼稚園、専門学校などが建ち並ぶ文協ゾーンにあります。
全体的には、やや古びたところのある公園なのですが、隣に建つ専門学校と隣接する出入口周りだけ、きれいにリニューアルされています。
詳しい事業手法や用地境界などはわからないのですが、なんらか公民連携型の事業が実施されたのではないかと思われます。
一方、とくにリニューアルされていない部分については、大きなガジュマルに囲まれた広場になっており、端の方にブランコやジャングルジムなどの遊具が置かれています。
「リニューアルされていない部分」とひとまとめに言ってしまいましたが、近年、那覇市では、市内中の公園の古いブランコを入れ替える事業を進めているので、ブランコだけは最新式のものになっていました。
ご覧になった方は「どこが最新式なの?」と思われるかも知れませんが、ブランコと周りの柵との距離などが、現在の安全基準に適した形になっています。
いっぽう、ジャングルジムは昔ながらの状態。足元のコンクリートがむき出しなので、安全基準に照らせばグレーな取り扱いになるかと思います。
まぁでも、気持ちとしては「人はパンのみにて生くるものに非ず。遊具は安全基準のみにて存するものに非ず」です。
鉄棒は、そんなことあんまり関係ない姿ですね。
意外に居心地が良さそうなのが、ガジュマルの樹の下の三角になったステージ。
ラジオ体操台のような役割も果たすと思われますが、普段は木陰で、雨上がりでも足場が良いので、ベンチに腰掛けてのんびりするにピッタリです。
さらに、一画には大きな拝所、祠、井戸などがありました。
詳しいことはよく知らないのですが、泊大阿母という人物にまつわる拝所だそうです。
場所もよく、木陰と広場の環境も良いので、使い甲斐がありそうな泊北公園でした。
(2019年7月訪問)
0 件のコメント:
コメントを投稿